仕事で大成功を成し遂げたいとか、そんな大それた野望はないけど、なんとなくうまくやりたい。いつもの働き方を小さくアップデートする「お仕事ハック」を紹介します。
今回は「自分じゃなくてもできる仕事ばかりが回ってくる」という女性のお悩みに、コラムニストのヨダエリさんがアドバイス。
「自分じゃなくてできる仕事」ばかりが回ってくる
今の仕事にやりがいが持てないのが悩みです。というのも、1年前に営業部から総務部のようなところに異動になり「誰でもできるような雑務」ばかりが回ってきます。その仕事にやりがいを持っている人もいると思うのですが、私は正直「自分じゃなくてもできるのではないか」と感じてしまい、やりがいが見出せません。
とはいえ、異動させられたことで「前の仕事が自分に合っていないと判断されたのでは」と悲観的になり、営業職に戻る勇気も出ません。どうすればいいのでしょう。
「自分じゃなくてもできるのでは」。
この言葉を見て、あぁぁぁぁ……と共感のため息をついた人、多いはず。仕事にやりがいを求めている人で、こう感じたことがない人って、たぶんいないと思います。
「誰がやっても同じ」とは限らない
なぜ「自分じゃなくてもできる仕事」にモヤモヤするかというと、自分の能力や持ち味を発揮できない気がするからですよね。
では、なぜ持ち味を発揮できないとつらいのか? 自分という人間を認められていない、求められていない気がするからでしょう。
確かに、仕事を与える側が「誰でもいいからやって」と思っているケースはあります。
でも実際は、誰がやっても同じ結果になるわけではないんですよね。
データの整理でも、給与の処理でも、福利厚生の手続きでも、備品の注文でも、その人の持ち味は出ます。
もし出ていないのであれば、それは「誰でもできる仕事だからみんなと同じようにすればいい」と思って仕事をしているからです。そりゃあ、つまらなくなりますよ!
あなたの持ち味、どう活かす?
たとえば、データの整理や入力。「ここをこうすれば、もっと見やすくなるかも」と工夫すれば、そこにあなたの持ち味が出ます。
たとえば連絡の仕事。メールなら、相手の体調や近況を気遣うひとことを添える。電話なら、明るく聞き取りやすい声で用件を端的に話す。対面なら、笑顔を見せる。これだけでも、ただ連絡をするだけの人とは印象が確実に違ってきます。あなたと接した人は、「この人の仕事ぶり、いいな」と思います。
ロボットが仕事をするなら、どのロボットがやっても同じ。でも人間がするのだから、同じになるはずがないのです。
営業職を経験しているあなたなら、そのあたりはほかの部署の人より理解しているはず。さすが営業から来ただけあるな、と総務部の人たちに思わせる仕事をすればいいのです!
長い目で見たら「異動」はラッキー
あと、前の部署で営業成績が悪かったとか人間関係をこじらせたとか、何か原因が思い当たるわけではないなら、異動を悲観的に捉えなくても大丈夫。単に会社の都合で配置を調整された可能性も大いにあります。
いずれにせよ、長い目で見たら異動はむしろラッキーです! 企業はさまざまな部署や職種が連携して成り立っており、ひとつしか知らない人と複数知っている人とでは、視野の広さが違ってきます。今の部署での経験は、間違いなくあなたの宝になります。
そのためには、異動になった部署で自分の持ち味を出すことを心がけつつ、丁寧に仕事をすることが大切。どんな部署、どんな仕事でも自分なりの努力を怠らない人は、必ず誰かが評価してくれます!
そのあとで、やっぱり営業職がやりたいと思ったなら異動願いを出したり、転職活動したりすればいいのです。
まずは目の前の仕事を、あなたらしく。がんばって!
POINT.
・自分じゃなくてもできる仕事=誰がやっても同じ仕事、ではない
・まずは与えられた仕事で、自分の持ち味を出そう
・前職が向いていないから異動させられたとは限らない
・さまざまな職種や部署で得た経験は、今後あなたの宝になる
(文:ヨダエリ、イラスト:黒猫まな子)
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