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[ビジネスQ&A]「返信不要」には返信したほうがいいの?

ライフスタイル

相手のことを配慮した「返信不要」と添えたメール。実はこれが失礼な理由とは? また、これを受け取った場合、本当に返信はいらないのでしょうか。敬語講師で、All About「手紙の書き方ガイド」を務める井上明美さんが言葉のマナーを解説します。

「返信不要」と書いてあった場合、返事はしなくてOK?

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一方、自身が「返信不要」と添えられたメールをもらったときについても考えてみましょう。

「返信不要」というのは、多くの場合、相手は「返事には及ばないから」「返事はしなくてもいいから」「手間をかけては悪いから」というように、相手に余計な手数をかけてはいけないという配慮の意であることがほとんどでしょう。

とはいえ、受け取ったほうも、返事をしないままにするのはなんとなく落ち着かないものです。

受信の簡単なお礼を送るのがベター

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内容や相手との関係にもよりますが、相手を煩わせることのない範囲でほんのひと言、受け取った旨などのお礼を述べるほうがていねいでしょう。

メールなどに限らず、贈り物や書類などを送った場合でも、送った側は届いたかどうか気になるものです。

また、相手から何かをもらったらやはりひと言でも返事、お礼を伝えるのはマナーですし、受け取ったほうにもその気持ちは通じるものです。

「返信不要」へのひと言文例

では、具体的にどんな返信なら相手に負担がなく、こちらの誠意も伝わるのでしょうか。

通常

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「メールをいただきましてありがとうございます。こちらこそ、どうぞよろしくお願い申し上げます」「お世話になっております。早速ご連絡いただきありがとうございます。ではまた明日よろしくお願いいたします」 など、簡単な返信を心がけましょう。

ややかしこまった場合

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「お忙しい中ご返事をいただきましてありがとうございます。返事はなくても……とおっしゃっていただきましたが、うれしくてひと言御礼申し上げたくてメールいたしました」「返信のお気遣いをいただきましたのに……お忙しいところ恐れ入ります。このたびは本当にありがとうございました」などがスマート。

返信はいらないという相手への配慮に感謝し、それを言葉にして伝えるとていねいです。

言い回しの工夫で伝わる気持ち

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少々事務的で、きつい響きを感じさせる「返信不要」。せっかく相手の手間を配慮した言葉であったのに、その思いが届かないのはもったいないですね。

今回紹介した敬語表現や柔らかい言い回しを意識することで、相手への心遣いも誤解なくきちんと伝わるでしょう。

また、相手から受け取った「返信不要」の気遣いにもほんのひと言でもお礼を。

気持ちのいい言葉のマナーで、人間関係とビジネスが円滑にまわれば一番ですね。

(井上明美)

※画像はイメージです

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