ナルシストに共通する心理と特徴を、心理カウンセラーのながせなみさんが解説。上司や友達、恋人がもしもナルシストだったら……。自分も相手も傷つかない上手な付き合い方のコツを紹介します。
「この人、もしかしてナルシストかも……?」そんなふうに思ったら、何を基準に判断すればよいのでしょうか。
また、相手を傷つけず、自分自身もイライラしないための適度な距離感、かかわり方とは?
今日は、ナルシストの心理と特徴に加え、相手との関係別に上手な付き合い方を紹介します。ナルシストとの付き合い方を知りたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
ナルシストとは「自己愛の強い人」
まずは、ナルシストの定義についてお伝えします。
ご存じの通り、ナルシストとは「うぬぼれや自己愛が強い人」を指す言葉です。
うぬぼれや自己愛のことを、心理用語で「ナルシシズム」といいます。そのため、正しい呼び方は「ナルシスト」ではなく「ナルシシスト」です。
ただ、心理学でいうところの「ナルシシスト」と、一般的に認識されている「ナルシスト」には、若干の違いがあります。その違いとは、自己愛の強さです。
心理学でいう「ナルシシスト」とは?
「ナルシスト」といえば、一般的には「自分が大好きな人」や「自分に自信を持ちすぎている人」などを表す言葉として使いますよね。
しかし心理学でいうところの「ナルシシスト」は、自己愛が強すぎて仕事や私生活に支障を来すことも、しばしば。この状態を、「自己愛性パーソナリティ障害」といいます。
分かりやすくいうと、世間でいうところの「ナルシスト」がさらにエスカレートした状態といったところでしょうか。
ナルシストに共通する5つの特徴
今回は、心理学でいうところの「ナルシシスト(自己愛性パーソナリティ障害)」ではなく、世間でいうところの「ナルシスト」に焦点を当てて解説します。
それには一体どんな特徴があるでしょうか。共通する特徴を、5つ見ていきましょう。
(1)根拠のない自信を持っている
ナルシストといえば、やはり自分に自信を持っていることが最大の特徴だといえるでしょう。
ナルシスト特有の特徴としては、これまでに経験したことが自信につながっているのではなく、根拠のない自信を持っていること。たとえば、「オレならできる。だってオレはオレだから」といった意味不明な持論を掲げている人は、間違いなくナルシストといえますね。
(2)自分の話にしか興味がない
2つ目の特徴は、自分の話にしか興味がないことです。
ナルシストは自分を特別な存在だと思っているため、他人に興味がありません。むしろ、「みんな、わたしの話を聞きたいはず」と思い込んでいる可能性すらあります。
あなたの周りにも、SNSでは自分のことを発信しまくるくせに友達の投稿は大体スルーする、といった人はいませんか? ナルシストの心理は、SNSの使い方にも表れます。
(3)何にでもチャレンジする
何にでもチャレンジするのも、ナルシストに共通する特徴です。
ナルシストは根拠のない自信を持っているため、「自分はなんでもできる」と思っています。そのため、周りから見ると「それは無理だろう」と思うことでも、簡単に引き受けてしまうのです。