(4)外出する(物理的な世界を広げる)
アイデアをさらに広げるためは、行動範囲を物理的に広げましょう。外に出てアイデアの向こうの景色をのぞくように、意識的に視野を広げます。
(5)音楽を聴く、瞑想する(精神的な世界を広げる)
物理的な世界と同じように、脳内の視野も広げます。音楽や瞑想で想像の世界を広げ、自分だけの世界を作って遊んでみるといいでしょう。
(6)風景の中に住んでみる
少しでも何かアイデアが見えてきたら、そのアイデアがある世界の中で生活をする想像をしてみてください。違和感を感じることもあるので、しっくりくる風景が見つかるまで、想像の中を歩き回ってください。
(7)イメージを形にしてみる
アイデアを具体的に絵で描いてみます。画用紙などで簡単な試作品を作ってみてもいいでしょう。
(8)殻を破る
風景が見えてくると、常識が邪魔をすることがあります。時には積極的にふざけてみたり、無茶をしてみたり、常識を排除することで新たな発想が生まれる可能性があります。
(9)初心に戻る
時おりアイデアが生まれた原点に戻ってみましょう。小さなアイデアが生まれた時に感じた興奮が、新しい風景の1ピースであることは間違いないからです。
(10)サイクルを繰り返し、確信を得る
(1)〜(9)を繰り返し、自分だけの新しい風景を冒険し続けます。もし鳥肌が立つような風景にたどり着いたら、それがインスピレーションだといえるでしょう。
誰にも理解できない世界を旅しよう!
あなたのインスピレーションから生まれた提案は、「くだらない」「具体的でない」「利幅が取れない」「実現可能性が低い」と言われることもあるでしょう。自分自身がのぞいた風景は誰にも理解できない世界ですから、当然です。
そもそも誰もが理解できる程度のアイデアであれば、すでに誰かが実行しているはずです。なのに、人は前例が大好きで、見たことの無い風景は理解できないどころか、嫌悪感さえ覚える人が大勢います。
その反感を乗り越え、インスピレーションを現実に押し上げるには、自分以外にもアイデアの向こう側の風景を見せ、感動を与えるしかありません。
アイスのガリガリ君だって、コーンポタージュ味やナポリタン味を展開するなんて最初からイメージしていたわけではないと思います。最初はたぶん「美味しいソーダ味が欲しい」くらいだったと思います(勝手な想像ですが)。
その提案に対し「そんなこと誰だって思い付く」「それができれば苦労しない」という声が起きたはずです。しかし、提案者が想像している世界はそんな単純な世界ではなかったのでしょう。今まで経験したことがない幸せが、口いっぱいに広がる世界です。
それが存在する世界を想像し感動してしまったからこそ、奇抜な味にもチャレンジできたのだと思います。むしろ理解されないことは、誰にも想像できない新しい世界をのぞいてしまった証拠でもあります。その時生まれた感動だけが、ささいな思い付きをインスピレーションに変え、新しい世界を現実に導いてくれるのです。