人の懐に入るのが上手い人っていますよね。その人の周りはいつもにぎやかで、うらやましく感じることも……。心理カウンセラーの小日向るり子さんは、そんなふうに周りから好かれる人には共通する特徴があるといいます。どういったものなのか、詳しく伺ってみました。
気が付くと、いつの間にか相手と親しくなっている人、あなたの周りにいませんか?
そういう、懐に入るのが上手な人物の周りには、たくさんの人が集まり楽しそうに見えますよね。また、自分が孤独を感じている時などは、まぶしく思う存在だったりもします
今回は「人の懐に入る」ことが上手い人の特徴や心理を考察してみたいと思います。
「懐に入る」の意味
「懐に入る」という言葉の意味ですが、これは昔、着物を着ていた頃はそこに財布を入れていたことから「金銭を自分のものにする」という意味で使われることがあります。
人間関係において使う場合は「相手に気に入られてつながりを持つ様子」をいいます。したがって、懐に入るのが上手い人とは一般的には「相手に気に入られることに長けている人」という褒め言葉としての意味として使われますなります。
ただ、一方では「取り入る」という意味合いもあり、これは「自分が有利になるように力のある人に働きかけること」を指します。
つまり、他者に対して「あなたは懐に入るのが上手だね」と言う時は、そこに皮肉や嫌味が込められている場合もあるのです。
懐に入るのが上手い人の特徴
それでは懐に入るのが上手い人にはどのような特徴があるのか見ていきましょう。
(1)聞き上手
まずは、聞き上手であることが多いです。具体的には、相手の話を遮らない、否定をせずに共感して聞く、リアクションが大きい、といった様子です。
(2)褒め上手
会話の中に褒め言葉を散りばめます。例えば、会話の中でただ相づちを打つのではなく「わぁ、それって素晴らしいね!」などの褒め言葉を挟みながら、自然に会話を進めることができます。
(3)愛想が良い
ここでいう「愛想が良い」は、常に明るい気持ちでいて笑顔を絶やさない人ということではありません。たとえ自分がどんな気持ちであっても、他人に向ける言動に対して好印象を与えるように心掛けているということです。
気持ちにムラがない人に対しては、周りの人間も声を掛ける心のハードルが低くなります。
(4)弱点のフォローが上手い
例えば、飽きっぽいことに悩んでいる人に「飽きっぽいのは切り替えが早いともいえるよね」とか、一歩が踏み出せない人に「慎重なのは逆に長所でもあるよ」と声を掛けてあげるなど、その人が弱点だと思っていることを長所として言い換えて伝えることが上手です。
(5)洞察力に優れている
言動から相手の心理を読み取る洞察力に優れています。そのため、自分が所属するグループの中で隠れて付き合っているカップルを当てて、周りを驚かせたりするなんてことも
しかし、本当に懐に入ることが上手な人はグループ内の空気や人との距離感を読むことにも長けているため、そうした自分の洞察力をむやみにひけらかすことはしません。
(6)打算があるように見える
周りから見ると、その人の行動が打算的に見えてしまうこともあります。
つまり、本人としては打算が無く、相手と楽しく過ごしているだけなのですが、相手の人がたまたま権力を持っている人だった場合、「権力者からの利益を求めて取り入っている人」のように見えてしまうこともあるのです。