今週のみずがめ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
“私”を無くしていく旅
今週のみずがめ座は、著名性の罠を脱け出していくような星回り。
アメリカ南部で生まれたブルース音楽。ブルース・シンガーが歌の結び目に独自に即興的につける部分をコーダ(最終楽章)と言いますが、ヒューストン・ベイカーJr.の『ブルース、イデオロギー、アフロ・アメリカ文学』では、ブルース音楽をアフロ・アメリカ文化が形成されるための複雑なプロセスを生みだす子宮に喩えています。
ブルースは厳格に定められた形式がある訳ではなく、形式それ自体が一瞬のうちに生まれ変わっていく生成反復の運動のようなものであり、「黒人という世界の空白(ブラック・ホール)から流れ出す匿名の声」なのだと言えます。
コーダに仕掛けられている著名性の罠をすり抜けるトリックについて、ベイカーJr.は「もしひとがこの歌を歌ったのが誰かと尋ねたなら/それはここにいたXだけれど、もうここには居ないよ、と答えてやりな」という言い方で示してみせるのです。あなたも「有名になること」の重さや呪縛に気付いてそれを手放していった先で、誰か何かと作りあげた新たな生を招き入れていくことになるかも知れません。
今週のうお座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
不吉が吉に転じていく
今週のうお座は、誰かに重要な任務を任せてみようとするような星回り。
烏(カラス)は洋の東西を問わず、不吉で縁起の悪い鳥と見なされてきました。しかし神話伝承となると、これが一変します。神武天皇の東征の際には、3本足の八咫(やた)のカラスが先導役を務め、古代中国では月にはうさぎが棲み、太陽にはカラスが棲むと信じられ、ノアの方舟(はこぶね)からまず放たれたのは鳩ではなくカラスでした。
「骨冷える日々はこころに本好きの烏を飼おう次の春まで」(堂園昌彦)には、「骨冷える日々」に「本好きの烏(カラス)」が登場します。ギリシャではカラスは予言の能力があるとして太陽神アポロンの聖鳥でもありましたが、今ある不運を幸運に変えるためのある種のおまじないのようなものでしょう。
こころの中で飼い始めた「カラス」はそのうち本で学んだ言葉であなたに語りかけ、やがてあなたの運命を指し示すまでになるはず。あなたもまた、この歌のとおりに心のなかにカラスを飼うもよし、はたまた、カラスの役にピッタリの誰かに心のなかでそっとお願いしてみるのもいいでしょう。
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