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[12/14〜12/20の運勢]12月3週目の運勢はどうなる?SUGARさんが贈る12星座占いをチェック!

今週のさそり座の運勢

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illustration by ニシイズミユカ

ギリギリとアハ

今週のさそり座は、みずから臨界点への到達を促していこうとするような星回り。

「ぎりぎり」という擬音語は、事態が行き着くところまでいきついた際の切迫感やぬきさしならない気配、臨界点へと近づいていく崩壊寸前の悲鳴、その際のつのる焦燥感や不安などを伝える言葉ですが、もともとはぎりぎりと錐揉みする音から来ているのだそうです。

固いものが互いにこすれ合い、じかにぶつかって軋み、やがて亀裂が入って、そこからいくつかに分かれ、次第に粉々になって砕けていく。そんなプロセスをなまなましく伝える「ぎりぎり」という語には、一方でその危うさによってひとを誘惑するという面もあります。人間に置き換えても、人をもっとも強く誘惑し注意を集めてしまうのは、臨界点のすぐそばにいる「ぎりぎり」の人。

例えばイッセイミヤケやヨウジヤマモトといったデザイナーたちの前衛性もまた、どうしたら人間を「ぎりぎり」に置いていけるかという、演出上の試みの鮮やかさにあったはずです。あなたも中心と周縁という座標軸の外側へとはみだしていく際のぎりぎり感を、身近なところから感じていくことがテーマとなっていくでしょう。

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今週のいて座の運勢

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illustration by ニシイズミユカ

火蛾のごとく

今週のいて座は、肚が据わって精神がスッと伸びていくような星回り。

「しも夜」とは、空が晴れて霜の降りる寒い夜のこと。「灯火のすはりて氷るしも夜かな」(松岡青羅)はそんな夜に、おそらくジッと蝋燭の炎だけを見つめているのでしょう。灯芯から立ちのぼる炎が、冬の空気のなかで澄んで長き伸びている。

「すはりて」とは「肝が据わる」などの「据わる」のことであり、ゆらめきながら真っ直ぐに伸びゆく炎のなかで、背筋を伸ばして垂直軸に沿っておのれの魂を「立て」ていく感覚をなぞっているのかもしれません。そして、そうしたあれこれをくだくだと説明する代わりに、ただ「すはりて氷る」という一語で言い切ることで、いよいよ作者の肚は決まったはずです。

俳句は短いだけに、一語一語を選び抜いて不要な要素を取り除いて最小限にとどめることが命であり、それは今のいて座に最も必要な指針と言えるはず。あなたもまた、改めてひとつの蝋燭の炎となったつもりで、新月という始まりの期間を過ごしてみてください。

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今週のやぎ座の運勢

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illustration by ニシイズミユカ

リアリティーをかき混ぜる

今週のやぎ座は、いまある恐れを手放していこうとするような星回り。

さだまさしの短編小説集の表題作である『解夏』。ある日突然医師から失明する可能性が高いという宣告を受けた30代の元教師の男は、故郷の長崎に帰って失明するまでの間地元を周って故郷の景色を脳裏に焼き付けることを決めるものの、その恐怖や喪失感から恋人とケンカをしてしまったり、ひとりやり場のない思いに苦しんでいる。

そんな折、用事で訪れた寺で、ある老人に教わったのが「解夏(げげ)」という言葉でした。「解夏」とは仏教の僧が夏に行う安居(あんど)という修行が終わる時を言い、主人公の男がたまたま寺を訪れたのがその始まりの日である「結夏(けつげ)」だったのです。主人公は老人に自分の病状や今後の経過の目安などについて話すと、老人は別れ際に「行ですな」と言い、次のように語りかけるのです。

「失明した瞬間にその恐怖からは解放される。くるしか、せつなか、行ですたい。ばってん、いつかは必ず来るとです。その日があなたの解夏です。」今週のあなたもまた、自分のなかに残っていた“おり”のような気持ちや衝動があぶりだされていくようなタイミングとなっていくでしょう。

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