再生紙と木材を貼り合わせることで生まれた「Paper-Wood(ペーパーウッド)」は、北海道でつくられている高品質な合板素材です。数々のインテリアや建築に活用されているなかから、新生活にもおすすめの2つのアイテムをご紹介します。
「合板」のイメージをくつがえす美しい断面
カラフルな断面が目を引くPaper-Woodを手掛けているのは、北海道の老舗合板メーカー「滝澤ベニヤ」のファクトリーブランド「PLYWOOD laboratory(プライウッドラボラトリー)」です。現在、ほとんどの合板メーカーが海外から輸入した単板を加工しているなか、PLYWOOD laboratoryは北海道産の木材にこだわり、自社の工場で丸太から加工を施しています。
高品質な合板素材であるPaper-Woodが開発されたのは2009年のこと。以降、著名なデザイナーや建築家によって数々のインテリアや建築に使用されてきました。2010年にはグッドデザイン賞を受賞しています。
合板という言葉には、「安価であまりきれいでないもの」というイメージを持つ人が少なくありません。ただ、合板はていねいに製造すると、無垢材では出すことのできない美しい断面を表現することができます。また、斜めに角度をつけてカットしたり、切断面を丸く削るように加工したりといった工夫をすると、また違った表情を見ることができます。
軽やかな存在感を持つスツールとウォールシェルフ
ご紹介するスツールと、「CAP」の名が付いたウォールシェルフのデザインは、いずれも「DRILL DESIGN(ドリルデザイン)」によるもの。DRILL DESIGNは、林裕輔さんと安西葉子さんによるデザインスタジオです。
プロダクトデザインを中心に、グラフィックや空間デザインなどカテゴリーを超えて幅広く手掛けています。
スツールは、側面だけでなく、座面に空いた穴からも美しい断面が見えます。
高さは通常のスツールよりも少し高めの52cm。座面はやや小ぶりで、キッチンや仕事場で軽く腰をかけるのに適した作りになっています。
キッチンや廊下、本棚の前…。普段は空間のアクセントとしてオブジェのように存在し、疲れた時にふと腰をおろす、そんなスツールをイメージしてデザインされています。
ウォールシェルフは、白い壁に絵を飾るような感覚で取り付けられるもの。トップの天板を見てみると、一部に積層が見える構造になっていて、遊び心のあるデザインです。
お気に入りのオブジェを置いて楽しめますが、何も置かなくても絵になります。また、大小のサイズをランダムに配置すると、より空間にリズム感が生まれ、豊かな表情の壁面ができあがります。
取り付けは、製品の箱の中に同梱されているネジを使用します。ネジは全体の雰囲気に合わせて、シルバーの汎用品ではなく、黒くマットな質感のものを採用。細部にまでこだわりが感じられます。
日本では販売が限られるものの入手可能!
Paper-Woodには、スツールとシェルフのほかに多彩な小物もそろっているので、ぜひ公式サイトでチェックしてみてください。これらの小物は、ニューヨークのMoMAやイギリスのV&A、フランスのルーブル美術館のショップなどで取扱いがあり、実力の高さがうかがえます。
なお、スツールとシェルフは、日本での販売が限られていますが、滝澤ベニヤに注文することで入手が可能です。また、サイト「EVERTTHING FROM JAPAN」でも注文することができます。
カラフルで美しい表情を持つPaper-Woodのインテリアアイテムは、新しい季節の模様替えにもぴったりです。この春、あなたの部屋にPaper-Woodを迎えてみてはいかがですか。
photo / PLYWOOD laboratory
Paper-Wood
EVERTTHING FROM JAPAN