2012年、韓国でデビューするや、そのパワフルな歌唱力とソウルフルなボーカルで鮮烈な印象を残したLEE HI(イ・ハイ)さん。長らく日本デビューが待ち焦がれてきましたが、ついに今年3月21日、アルバム『LEE HI JAPAN DEBUT ALBUM』でデビュー! 作品のことからプライベート、所属するYG ENTERTAINMENT内での交遊関係など、ざっくばらんに話してくれました。
写真・小笠原真紀 動画・千葉 諭 文・小泉咲子
【ペンになってもいいですか!?】vol. 55
――本誌「anan」(2018年1月24日号)でのインタビューでは、「韓国デビュー時は準備に忙しく、実感がなかった」と話してましたが、日本デビューはいかがですか?
ハイ (インタビューが行われた)今日3月21日に日本での初アルバムがリリースされてすごく嬉しいんですが、実感は、正直なところ、やっぱりないです。ファンのみなさんとお会いしてるうちに、「日本デビューしたんだ」と感じられるようになると思います。
――「BREATHE」は日本語バージョンも収録されていますし、日本デビューに先立って行われた1月のコンサートでも一曲目に選ばれてましたね。特別な思いがあるのでしょうか?
ハイ 私自身が、「BREATHE」にすごく癒されたんです。自分でない人の悩みって、どうしたって100%理解することはできないじゃないですか。だから慰めるときは、「全部わかってるよ」よりも、この歌詞のように「すべてはわからないけど、あなたを抱きしめてあげる」と言われたほうが、共感できるかなと思いました。そのことが、私からみなさんに伝えたいことでもあります。私は、この曲を歌うことで、ファンのみなさんからたくさん応援してもらいました。今は、そのお返しをしたくて、癒されたい人たちに向けて、より心をこめて歌えるようになりました。
――「ROSE」の日本語バージョンも素敵です。
ハイ ジャンルは、盛り上がるエレクトロなんですが、メロディや歌詞は物悲しく、そのギャップが魅力的な曲です。
――「BREATHE」と「ROSE」の他に、アルバムから一曲おすすめするなら?
ハイ EPIK HIGHのTABLOさんが参加した「UP ALL HIGHT」。TABLOさんとはいっしょにたくさん仕事をしてきたんですが、この曲はとくに、ふたりの声の相性の良さが際立っている曲です。私は、眠れないときにこの曲を聴いています。
――アルバムリリースに先立ち、今年1月に日本で行ったコンサートは、イ・ハイさんの歌を生バンドで堪能できるスペシャルな時間でした。会場との一体感も素晴らしかったです。
ハイ ありがとうございます。韓国語と日本語の違いもありますし、会場のみなさんが私の曲を知ってくださっているか、たくさん不安がありましたが、立っていっしょに歌ってくれているのを見て、感動しました。日本語のMCを間違えても、前のほうの方々が直してくださって助けてもらいました。そうしたやり取りも楽しかったです。
――観客がずっと立ってることに驚かれたそうですね。
ハイ そうなんです。歌が終わったら座るのかな? と思っていたんですけど、MC中もずっと立ってらっしゃったので驚きました。韓国では、席があれば座って観る方が多いので。
――コンサートで印象深かったことは?
ハイ ファンのみなさんが掲げてくれたサプライズのプラカードですね。「ずっと待ってたよ」「また来てください」という言葉が嬉しかったです。ただ、私、目が悪いので会場では文字が読めなかったんですが、舞台裏で文字もしっかり見て、感動しました。
――目はどのくらい悪いですか?
ハイ (2mくらい先のパソコン画面を指して)あの写真は、色はわかるけどはっきりは見えていません。
――コンタクトは使わない?
ハイ 使うこともあるんですが、見えない状態が好きなんです。すべてがくっきり見えてしまうと、気にしなくてもいいことにも敏感になっちゃうことがあるじゃないですか。少し見えないくらいのほうが気楽なんです。
――TABLOさんの話題が先ほど出ましたが、コンサートで「オッパ(お兄さん)ではなく、アジョシ(おじさん)」と冗談っぽくおっしゃっていましたよね。
ハイ そうなんですよ(笑)。そして、変顔が最高! YG ENTERTAINMENTでいちばんおもしろいと思います。
――今回のアルバムには、iKONのBOBBYさんもフィーチャリングで参加されてます。ふだんのBOBBYさんはどんな方ですか?
ハイ みなさんがテレビで見ているまんまですよ。いつも元気いっぱい! BOBBYさんはよく食べているんですけど、あまりに自然に食べるので、誰にもバレません(笑)。
――食べ物がなくなっているのを発見して、初めてBOBBYさんが食べたことに気づくんですね(笑)。では、YG ENTERTAINMENTの中で、いちばん関係性が深いのは?
ハイ 楽童ミュージシャンのふたりです。同じマンションの隣同士なので、ほんとうにいつも会ってる感じです。お兄さんのチャンヒョクは今、入隊中なんですが、よく電話がかかってきます。しかも早朝に! 同い年の友だち何人かで仲がいいんですが、私にばかりかけてくるんです。あまりに朝早いので、妹のスヒョンも含めて、私以外は誰も取らないんです(笑)。私も何度か取らなかったら「すごく大事な連絡なのになんで出ないの!?」って怒られたことがあって。それからは、ちゃんと取ってます!
――プライベートでのイ・ハイさんについて教えてください。
ハイ 仕事では、完璧主義者なんですが、ふだんの私はよくモノを忘れます。携帯は、毎日のように(笑)。友だちと会うときはいつもすっぴんでジャージ姿なので「ちゃんとオシャレしてきて!」と注意されます。これ以上はちょっと……(笑)。
――日本の勉強を兼ねて楽しんでいるエンタメはありますか?
ハイ アニメの「아따맘마(アッタマンマ)」を観ています。(その場にいた全員がわからず)あれ、有名じゃないですか……?(スタッフが検索して)元のタイトルは「あたしンち」なんですね。最高です! 日常を描いた作品なので、日々の会話を勉強するのにぴったり。韓国語を勉強されている方は、韓国語版をご覧になるといいと思います。
――最後に、今後、どのように日本活動を進めていきたいか聞かせてください。
ハイ 何よりも努力をしていきたいです。そして、コンサート以外にも、イベントなのか、ファンミーティングなのか、具体的にはまだわかりませんが、ファンのみなさんとお会いできる機会をたくさん持ちたいですね。ファンのみなさんがいちばん求めているのは、私の歌だと思っているんですが、他にどんなことをファンの方々が考えているのか知れたらなって。
動画では、日本で買ったモノや大好きなネイルについて質問! この日のネイルのワンポイントになっているモノは、イ・ハイさんがよく使う絵文字だそうです。