最近、「サスティナブル」という言葉を良く聞くようになりましたね。「サスティナブル」とは「ずっと続けていける」という意味があります。現在、世界では爆発的な人口増加を続け、エネルギーや食料資源の需給がひっ迫し、世界規模での環境悪化が懸念されています。今、私たちは限られた資源を未来につなげていくことが求められています。コロナという予期せぬパンデミックが起きている今だからこそ、新しい食文化の中で一人一人ができることを考えていきましょう。
SDGsとは?
2015年9月の国連のサミットで採択された「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」のことをいいます。2030年に向けて経済・社会・環境の3つのバランスがとれた社会を目指す世界共通の目標として、17のゴールとその課題ごとに設定された169のターゲット(達成基準)から構成されています。
貧困や飢餓から環境問題、経済成長やジェンダーに至る広範な課題を網羅しており、豊かさを追求しながら地球環境を守り、すべての人々が豊かで平和に暮らし続けられる社会を目指しています。
年間612万tの食品ロス
世界には飢えや栄養不足で苦しんでいる人が約8億人います。日本の食品ロスは国連世界食糧計画による食料援助量の1.5倍にのぼっており、その半分近くである284万tは家庭から出ているということをご存知でしょうか。これは国民1人あたりで年間48kg、1日約132gに相当します。
食べられるはずの食品が毎日お茶碗軽く1膳分捨てられていることになります。私たち一人一人が食品ロスを減らすことが、サスティナブルの取り組みにつながるのです。
新しい生活様式の中で食品ロスを減らす対策とは?
新型コロナウイルス感染症の影響によって、今までは飲食店で食べられていた食材が行き場を失い、食品ロスが増えていることが大きな問題になっています。感染拡大を防ぎながら、食品ロスを減らしたいところです。
テイクアウトやデリバリーで食品ロスを防ごう
外食の機会が減り、自宅での食事が増えている方が多いですよね。食事を作ることが大変と感じている時に便利なのがテイクアウトやデリバリーです。自分の負担を減らし、飲食店や食材の生産者の助けになり、食品ロスを減らすことにつながります。上手にテイクアウトやデリバリーを活用しましょう。
そして、テイクアウトやデリバリーを利用する時には、食品による事故を防ぐことも大切です。意識したいポイントは3つ。
▢ つけない
食べる前の手洗いは忘れずに
▢ 増やさない
はやめに食べる、すぐに食べない時には冷蔵庫で保存(常温で長時間放置しない)
▢ やっつける
再加熱する時には中心までしっかりと
インターネットで食品ロスを防ごう
インターネットの普及で気軽にいろんなものを購入することができるようになりました。行き場を失った新鮮な農産物・加工食品を安価で買えるサイトや、閉店間際の店舗が売り切りたい商品を通知するサービスなどが増えています。
これらを活用することは食品ロスを減らすだけではなく、リーズナブルに購入することができるため、家計にも優しい取り組みです。
冷蔵庫の見える化で食品ロスを防ごう
気づいたら冷蔵庫の中で食材の消費期限や賞味期限がきれているということはないでしょうか。冷蔵庫内をカテゴリー分けすること、定期的にチェックすること、消費期限と賞味期限の違いを理解することで、家庭内での食品ロスを防ぐことができます。
▢ 消費期限とは
劣化が早く、期限がすぎると食べずに廃棄したほうがよい目安
▢ 賞味期限とは
劣化が比較的遅いもので日持ちする食品、必ず食べられないわけではないため、それぞれの食品で判断する目安
買い物前には冷蔵庫のチェックを!
うっかり同じものを買ってしまったという経験はありませんか?
冷蔵庫にあるものをチェックして買い物にいくことで、うっかり重ねて買うことを防ぐことができます。また、残った食材を把握し、その食材を使った料理を作ることで食品ロスを防ぐことにもつながります。