一年の締めくくりということもあり、外食する機会が増えるこの季節。外食が続くと「からだが重くて、体重計にのりたくない……」と感じる人も多いのではないでしょうか。今回は、外食続きでも太りにくい「食べ方のコツ」や、食べ過ぎた後の「調整方法」について、あんしん漢方の管理栄養士、小玉奈津実さんに伺いました。
外食続きで太る人・太らない人の違いは?
太りにくい人の7つの特徴
外食続きでも太らない人には、下記のような7つの特徴がみられます。
1:腹八分目を意識している
2:旬の食材を楽しんでいる
3:薄味で低カロリーのメニューを選んでいる
4:よく噛み、時間をかけて食事を味わっている
5:汁物やお茶など、食事の合間に水分をこまめに摂っている
6:一緒にいる人との会話を楽しんでおり、ガツガツ食事をしない
7:他の食事で調整している
太らない人は「暴飲暴食せず、外食をゆったり楽しんでいる」傾向があるようです。
外食=普段不足しがちな栄養を摂取するチャンス
外食には高カロリーで脂っこい料理もたくさんありますが、普段食べない食材や不足している栄養を摂取できる機会でもあります。
是非、外食をポジティブに考えて、太りにくい食べ方のコツを意識しながら楽しい時間を過ごしましょう!
外食続きでも太りにくい食べ方のコツ
次に、簡単に意識できる「外食続きでも太りにくい食べ方の工夫」を3つご紹介します。
その1:外食前にナッツや干し芋をつまむ
外食続きで太る原因の一つに、食べ過ぎによるカロリーの過剰摂取があげられます。
食べ過ぎを防ぐためには「空腹でお店に行かないこと」がポイント。コンビニで手軽に買えるナッツや干し芋を少しつまんでお腹を満たし、ドカ食いを防ぎましょう。
ナッツや干し芋は食物繊維が豊富なため、血糖値の急激な上昇を防ぎ、太りにくくなる効果も期待できます。
その2:単品だけでなく、野菜や汁物も一緒に頼む
外食時に、パスタやカレー・牛丼など単品メニューだけを頼むと、栄養バランスが崩れてしまいます。
とくに、野菜などに含まれるビタミンやミネラルが不足すると、代謝サイクルがスムーズに回らず、太りやすくなります。
サラダやおひたし、具沢山の汁物も一緒に頼み、ビタミンやミネラルを意識して摂取しましょう。
その際に、先に野菜や汁物を食べる(ベジファースト)と、血糖値の上昇がゆるやかになり、太りにくくなるのでおすすめです。
その3:飲み物は「ホット・低カロリー」のものを選ぶ
外食の際に見落としがちなのは、飲み物のカロリー。
とくに、アルコールは1グラムあたり、7.1kcal(糖質やタンパク質は4kcal、脂肪は9kcal)と高カロリーなので、飲み過ぎに気をつけたいところです。付き合いでお酒を飲む場合は、乾杯の1杯程度にとどめましょう。糖質の低い、ハイボール・焼酎・ワインなどを選ぶようにしたいですね。
また、氷でキンキンに冷えたジュースも、糖質が多くからだが冷えるので避けた方が無難です。ホットウーロン茶やコーン茶など、温かい低カロリーの飲み物を飲むようにしましょう。
外食が続いた後のリセットは48時間が勝負
外食が続いた後の食べ過ぎの調整は「48時間」が勝負といわれています。
食べたものは「糖」として一旦肝臓に48時間蓄えられます。そして、48時間経っても消費されない余剰な「糖」は肝臓でストックできないため、「脂肪細胞」に変わります。
つまり、48時間以内に他の食事で調整したり運動で消費したりすれば、糖が脂肪に変わるのを防ぐことが期待できるのです!では、具体的な調整方法を下記にご紹介します。
「軽め」かつ「低糖質」の温かい食事を
外食続きの後は胃腸が疲れているので、冷たくて刺激のある食事をたくさん摂ることは控えましょう。
また、肝臓に糖が残っているので、食事の内容は「低糖質」を中心に。豆腐や卵などの「タンパク質」、野菜やきのこ、海藻類などの「ビタミン・ミネラル」を意識して取り入れましょう。
おすすめのメニューは、ミネストローネや、卵ときのこのスープ、豚汁などの「具沢山の温かい汁物」。食べる際、胃腸に負担をかけないように、よく噛むことも大切です。