空気を入れ替える「換気」という行為。コロナ禍で定着しつつありますが、寒い季節に自宅での換気は億劫ですよね…。
この換気、じつは冬場のいやな「結露」を抑えることにもつながるというのです。
今回は冬場特有の換気に関して、ダイキン工業株式会社が公開している情報をもとに紹介していきます。
冬の換気課題トップ3は「部屋が寒くなる」「空気の乾燥」「電気代や燃料費」
ダイキン工業株式会社が 全国の20代~50代男女529人を対象に実施した「年末年始の換気に関する実態調査」によると、冬の換気の困りごとについて尋ねた質問では、「部屋が寒くなる」が74.9%、 「部屋の空気が乾燥する」が34.8%、 「電気代や燃料費が余計にかかる」が32.7%となりました。
出典:ダイキン工業株式会社「年末年始の換気に関する実態調査」
換気における冬場特有の課題を感じている人が多いことがわかります。また冬場の換気に伴う快適性の低下や暖房費の増加が換気を実践する妨げになっている可能性も考えられるとのこと。
冬場の上手な換気方法とは?
壁、 床、 天井を暖めておくことで、 窓開け換気をしても部屋の温度が下がりにくい(画像:PIXTA)
ダイキン工業株式会社の「空気のエバンジェリスト」重政さんは今回の調査結果内で上手な換気の方法を解説しています。
起床時・帰宅時:ONタイマーを活用して、 事前に暖房を入れ部屋を暖かくしてから窓開け換気を
・冬場の朝や、 外から帰ってきた場合には、 まずエアコンの暖房を入れ室内を暖める。
・部屋が暖かくなったらエアコンを運転したままで窓を開け、 換気。
・冷えた壁、 床、 天井を暖めておくことで、 窓開け換気をしても部屋の温度が下がりにくくなり、 快適性の低下を抑えられる。
【注意点】
部屋の温度が上がる前に窓を開けると、 屋外からの冷気によって室温とエアコンの設定温度の差が広がり、 エアコンにかかる負荷が大きくなるため、 電気代が上がってしまう原因に。 また、 起床時間や帰宅時間が分かっている場合には、 エアコンのタイマー機能を使ってあらかじめ暖房運転で部屋を暖めておくことが有効。
換気時:エアコンから離れた窓を開ける
・エアコンをつけたままで換気をする際、 できるだけエアコンから離れた窓を開ける。
・エアコンから遠い窓を開ければ、 室内に流入した冷たい空気は室内の暖気で暖められるため、 エアコンに掛かる負荷が和らいで電気代の抑制につながる。
・エアコンが窓のそばに設置されている場合は、 換気のための窓が引き違い窓であれば、 エアコンから遠い方の扉を開けるだけでも、 ある程度の効果が期待できる。
換気することで結露の抑制にも有効!
寝る前にリビングの窓開け換気で結露を抑制(画像:PIXTA)
さらに就寝前の窓開け換気が結露にも効くとのこと。
結露は、 室温と外気の温度差が大きく室内の湿度が高いときに発生しやすくなります。 窓についた水滴をイメージしがちですが、 窓だけでなく押し入れの奥や壁や床など、 居住空間よりも温度が低い場所や空気の対流がない場所では、 湿度の高い空気が冷やされて結露しやすく、 カビの原因になる場合もあります。
特にリビングは食事をしたり、 人が長時間いたりして湿度が高くなりがちなので、 例えば就寝前(歯磨きをしている間だけでも)に、 リビングの窓開け換気などをすると屋内全体の結露の抑制にもつながります。
寒い季節であってもカビの発生につながり、健康への悪影響も心配される「結露」ですが、寝る前のひと手間で防げる可能性は高まりますので、ぜひ寝る前の換気をお試しください。