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春の洗濯は菌の増殖に要注意! 洗濯機を脱衣かご代わりに使うのはNG

新年度がスタートする春は、冬物から春物への衣替えが進む時期。洗濯の回数もいつもより増えてきそうですね。しかし、最近ではコロナ禍で洗濯事情が一変。清潔・除菌に気をつける一方で洗濯の量や回数が増え、また在宅勤務の増加で今まで洗濯する機会の少なかった人が洗濯をするようになり、洗剤の量や入れるタイミングを間違えたり、洗濯していたことを忘れて干すのを忘れたりする人も多いそう。家事の負担が増えることになるため、一度苦手意識を持ってしまうと洗濯がどんどん億劫になってしまいます。

そこで今回は、洗濯機の賢い使い方から今の時期に知っておきたい洗濯のコツまで、生活家電メーカーのパナソニック・木村さんに教えてもらいました。パナソニックは2021年、洗濯用洗剤の花王アタックとタッグを組み10月19日「洗濯を楽しむ日」に「#センタク」プロジェクトを始動。オフィシャルサイトでは毎日の洗濯や洗剤、洗濯機についての疑問解消やコツを紹介するマニュアルムービーを多数公開しています。

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「洗濯は未来への選択」をコンセプトとして始動した「#センタク」プロジェクト。洗濯をポジティブにとらえ、楽しさや悦びを感じられるように意識を変えていく活動を行っている(画像提供:パナソニック「#センタク」プロジェクト)

洗濯自体は、洗濯機に汚れ物を入れて洗剤を投入し、スイッチを押すだけの作業。シンプルで簡単なようですが、木村さんによると実は洗濯機を正しく使いこなせていない人が多いそうです。

「「#センタク」プロジェクトは、洗濯を面倒な家事から楽しみや悦びを感じるものに意識を変える後押しをしたいという両社の思いを形にしたプロジェクトです。立ち上げる際、生活者のみなさんが洗濯にどんな思いを抱いているか、どんなことに悩んでいるかをリサーチしました。その結果『洗濯の手間を減らしたい』という家事負担についてだけでなく『水洗いしてはいけない衣類を洗濯機で洗ってしまった』という失敗や、『洗濯機の操作方法が分からない』という不満・ストレスもかなり多かったんです。特にコロナ禍以降、これまであまり洗濯に携わってこなかった人が家事するようになったり、在宅勤務で洗濯回数が増えたりしたことも一因にあると思います」(パナソニック・木村さん)

洗濯機を脱衣かご代わりに使うのはNG! 雑菌の温床に

洗濯前の大前提として、汚れた衣類が洗濯機に常に入っている状態は避けてほしい、と木村さんは言います。

「洗濯槽は、洗剤の溶け残りや衣類などの汚れが槽の裏側に付着してカビの栄養分となるため、定期的なお手入れが必要です。その原因となる『洗剤カス除去』と『洗濯槽の湿気対策』をしていけば、黒カビの発生を抑えることができます。また洗濯機の中に濡れたタオルや汚れた衣類をどんどん入れてそのまま放置すると、汚れた衣類に付着している皮脂や汗に含まれるたんぱく質などの汚れがカビの栄養分となり、黒カビが繁殖してしまいます。空気が乾燥していた冬とは違い、これからの季節は梅雨や秋雨時期に入る前に特に発生しやすくなりますので注意が必要です。汚れ物を入れておくかごは別途用意しておきましょう」(パナソニック・木村さん)

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洗濯機の中は常に空っぽの状態にしておくのがベスト(画像素材:PIXTA)

また、洗濯機を回していない間はふたを開けておくこと。洗濯槽はできるだけ水気のない乾燥した状態を保っておくことが大切だそうです。洗濯機に洗濯槽を乾燥するコースがあるなら、積極的に利用したいところです。

洗濯槽の自動洗浄コースがあれば、必ず設定をオン!

定期的に洗濯槽洗浄をしなければならないと知ってはいても、なかなか手をつけられないという人は多いかもしれません。

「黒カビの発生を予防するためには、最低でも月1回は洗濯槽のお手入れをすることをおすすめしています。パナソニック洗濯機には、すすぎ工程や洗濯終了後に自動で槽洗浄や槽乾燥をしてくれる機能が搭載されています。ただ、工場出荷時には設定がオフになっているので、便利機能が宝の持ち腐れになっているかもしれません。お使いの洗濯機の取扱説明書をもう一度よくチェックしてみてください」(パナソニック・木村さん)

実は洗剤、柔軟剤の入れすぎも洗濯槽の汚れや黒カビの原因になります。

「洗剤は、たくさん入れるほど汚れが落ちるというわけではありません。洗剤を入れすぎるとしっかりすすぎ切れずに、洗剤が溶け残りやすくなるんです。溶け残った洗剤は洗濯槽の裏などに付着し、放置しておくと雑菌が繁殖したり、黒カビの温床になったりと、不衛生な環境になります。柔軟剤も同様です。洗濯で落としきれず衣類に堆積した柔軟剤が汚れを引き寄せ、衣類が黒ずむことも。洗剤や柔軟剤は定量を守って入れましょう。多くの洗濯機に搭載されている液体洗剤・柔軟剤の自動投入機能は最適な量を計量する手間を省くだけでなく、洗剤をこぼしたり、洗剤を入れ忘れたりなども防いでくれますよ」(パナソニック・木村さん)

冬物衣類の黄ばみ予防は、漂白剤浸けおきの一手間が大事

衣替えの今の時期は、冬物のニットやアウター類を一度しっかりと洗ってからしまうことが大切。普段の洗濯では落としきれていなかった汗や皮脂汚れを残さないためです。

「繊維の奥に汚れが残ったままだと、時間の経過とともに黄ばみや汗じみができてしまうことが多いんです。予防するには、衣類用漂白剤(酸素系漂白剤)で30分ほど浸けおきしてから洗濯機でいつも通り洗濯するのがおすすめです。ただし漂白剤の量は商品に記載されている割合を守り、長時間浸けすぎないように注意しましょう。生地を傷めたり色落ちしたりする原因になります」(パナソニック・木村さん)

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洗濯機にかける前に浸けおき洗い。浸ける時間や洗剤の量はきちんと守って(画像素材:PIXTA)

その際大きなポイントになるのは、ぬるま湯を使うことだそう。

「水を使うより、約40℃のぬるま湯のほうが効果的です。水の温度が上がると皮脂が溶けやすくなるため、汚れが浮き上がって落ちやすくなります。一般的に約37℃で皮脂が溶け出し、約40℃で洗剤の酵素が活性化すると言われています。パナソニック洗濯機には、温水専用ヒーターで洗剤液を温めて洗う温水洗浄コースを搭載。黄ばんでしまった衣類の白さを取り戻すだけでなく、臭いや菌までしっかり落とせます」(パナソニック・木村さん)

つけおきの手間を省きたい人、なるべくラクしたい人は、温水洗浄機能がついた洗濯機を選ぶのがよさそうです。

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パナソニックの洗濯機(NA-LX129A)は、内部の温水専用ヒーターで洗剤液を温めて温水状態をキープ。洗剤を泡状にして汚れを浮かせる温水スゴ落ち泡洗浄機能を搭載(画像提供:パナソニック)

洗濯は、日々の暮らしの中でも重要度、頻度ともに高い家事です。洗濯機の機能を賢く使い、「なんとなく」で進めていた洗濯方法を見直すこと。それこそが家事の負担を減らし、暮らしを楽しむことにつながりそうです。すぐに実践できるコツばかりなので、みなさんもぜひ取り入れてみてください。

取材協力、画像提供(一部)/パナソニック

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