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「漫画ばかり読まないで勉強しなさい」はNG。『ドラゴン桜』の監修者が語る“漫画を読むべき理由”

教育に熱心な親ほど、漫画に夢中になっている子どもに「勉強しなさい!」と言ってしまいがちです。しかし、日曜劇場「ドラゴン桜」の東大監修と、人気漫画『ドラゴン桜2』の編集に携わった西岡壱誠さんは「漫画から学ぶことはたくさんある」と言います。そこで今回は西岡さんに取材し、書籍『東大×マンガ』(内外出版社)をもとに、漫画と勉強がつながる理由を教えていただきました。

お話を伺ったのは……西岡壱誠さん

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株式会社カルペ・ディエム代表。偏差値35から東大を目指すも、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「思考法」「読書術」「作文術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。著書『東大読書』『東大作文』(いずれも東洋経済新報社)は、シリーズ累計30万部のベストセラー。三田紀房『ドラゴン桜2』(講談社)の監修を担当。

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『東大×マンガ』(内外出版社)

東大×マンガ

著者:東大カルペディエム
監修:西岡壱誠
価格:1,650円(税込)

東大生は「漫画」でも勉強している

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漫画にまったく触れずに大人になった人は多少いるとは思いますが、大半の人は何かしらの漫画に触れてきたのではないでしょうか。そして、自分が子どものころに親しんできた漫画は、遊びや娯楽の一種というイメージがありませんか? しかし漫画はただの娯楽というわけではなく、「漫画の中にも勉強につながるポイントがいくつかある」と西岡さんは言います。

西岡さん「勉強と関係ないように思える場面が、実は勉強につながっている……ということが漫画の中には結構あります。そして、漫画をより楽しむために教養が必要になってくる場合もあります。私の周りの東大生も、漫画を楽しみながら教養を深めている人が多いのです。」

教科書とは違った側面を見せてくれるのが「漫画」

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西岡さん「たとえば、教科書で中世ヨーロッパのことを学ぶとします。教科書に並んでいる文章だけではどんな人たちがいて、どんな街並みでどんな生活を送っていたかを想像することは難しいですよね。教科書の字面だけを追っていても中世ヨーロッパが何なのかをイマイチつかむことはできません。

そこで、中世ヨーロッパが描かれた漫画を読むとどうでしょうか。その時代の雰囲気や空気感を一瞬でつかむことができます。空気感を知ることでさらに、その時代や背景に興味を持つかもしれません。このように漫画は教科書とは違った側面を私たちに見せてくれます。」

確かに実際に体験したことがなくても、漫画によってその空気感を知ることができますね。みなさんも学生時代に読んだ漫画から、経験していないことも疑似体験をしたことがあるのではないでしょうか。

想像力を養うには「漫画」が最適なワケ

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西岡さん「さらに詳しくお話すると、漫画を読むと想像力が養われます。登場人物の感情を追体験することができるので、現実世界でもあらゆる感情が養われ、他者に寄り添うことができるようになります。これは勉強においても同じ。高校生になれば本格的に世界史を勉強するようになりますが、そのときに『なぜ』『どうして』と教科書に出てくる歴史上の人物に疑問を抱くようになるでしょう。興味が湧くと勉強も俄然、楽しくなります。これは数学や物理でも同じことです。どんな学問でも『想像力』が養われていけば、知識を追い求めたくなるものです。これが学びに結びついていくのです。」

子どもが漫画を読んでいると親は「勉強をサボっている」と思いがちですが、西岡さんの言う通り想像力を養っていると考えると「漫画を読んではいけません」とは言えませんね。

これからは、お子さんが読んでいる漫画を親御さんも一緒に読んでみてはどうでしょうか? 一緒に読むことで漫画への考え方も変わるかもしれません。また子どもと同じ漫画を読むことで、お互いの感想を言い合い、子どもの考え方を聞けるなど、親子の信頼関係の構築にもつながるでしょう。

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