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[ #長澤まさみ さんスペシャルインタビュー]長澤まさみさんの健やかでヘルシーな幸福論とは?

エンタメ

カメラの前では発光するほど美しく、インタビューではその人柄で周りの心をつかんでしまう。男女問わず多くの人に愛される人ー。魅力を深掘りするなかで見えてきた、健やかでヘルシーな幸福論。

健やかに、美しく--長澤まさみ

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自分を大きく見せたところですぐにバレてしまう。ありのままの自分でいるほうが私には向いてる

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トップス¥70400・スリーブレスジャケット¥215600・レギンス¥116600・バッグ¥231000・靴¥105600(すべて予定価格)/バーバリー・ジャパン(バーバリー)

大人になった少年たちが作る映画『シン・ウルトラマン』

「今作の製作陣には強いこだわりがあって、あきらめたり、妥協するという選択肢がないんです。それだけに、現場は常に熱を帯びていました」

長澤さんの言葉どおり、スタッフのこだわりと浪漫と情熱が詰まっている作品。それが、映画『シン・ウルトラマン』だ。脚本を庵野秀明が手がけ、樋口真嗣監督がメガホンを握り、あの頃の少年たちが夢中になったキャラクターが現代のスクリーンによみがえる。

「今作の現場にはウルトラマンを見て育ったスタッフがたくさん。それぞれの愛情や思い入れが強いからこそ、あちこちで議論が勃発。ああでもない、こうでもないと熱く語り合う姿がまるで少年のように見える瞬間も(笑)。スタッフの皆さんにとっても特別な作品であることがヒシヒシと伝わってくる、そんな光景がまたほほえましかったりもして」

地球上に次々と出現する巨大不明生物“禍威獣”による災害対策のために設立された“禍特対”。長澤さんが演じるのはその一員、分析官の浅見弘子だ。

「撮影は新型コロナウイルスの影響を受ける前だったので、皆で食事や飲みに行ったり、禍特対のメンバーは本当に仲がよくて。班長を演じる西島秀俊さんを慕う(早見)あかりちゃんや有岡(大貴)君がまるで、親猫にくっついて歩く仔猫のように班長になついて、その光景を主演の斎藤工君が穏やかに仏のようなまなざしで眺めているっていう。本当になごやかで楽しい現場でした」

気取らない言葉で、ときにユーモアを交えながら、スタッフが作品に込めた愛情や現場の様子を伝えてくれた長澤さん。その飾らない姿に取材現場の空気もふっとやわらかに。

ここ数年、幅広い役に挑み女優として高く評価されていることについて尋ねたときも、彼女らしい飾らない言葉が返ってきた。

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「雑音が多いときはスマホを置いて台所に立つ。料理に集中する時間は“自分だけのもの”になる」

「同じような役柄ではなく振り幅の広い役を演じてみたい。それはきっと私だけではなくて。この仕事を選んだ時点で多くの役者が求めていることだと思うんです。私はたまたま、その出会いに恵まれただけ。そこにはとても感謝していて……。でも、多くの人に“いろんな役を演じている”と感じてもらえているのはきっと、『コンフィデンスマンJP』のダー子の存在も大きいと思います。いろんな人になりすまし、人をだます役柄だったので。ダー子の印象から余計にそう思ってもらえるようになったのかもしれないですよね。」

「演じるのは好きだし楽しいです。でも、台本をもらうときは“できるかな”といつも不安になる。今もまさに次に演じる役の準備をしているところなんですけど。たまに思いますもん、気が重いなぁって(笑)。役者はなんでもできる前提で話が進んでいくから、その期待にちゃんとこたえなければいけない。自分で自分の気持ちをコントロールする必要もある仕事でもあるから。それも大変だからこそバランスをとれるように心がけていて…‥」

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“自分”に集中することで健やかな心と体を育てる

そう語り「なんか愚痴みたいになっちゃいましたね。あれ、なんの話でしたっけ?」と続ける。そのひと言にそこにいた全員が思わず爆笑。自分を大きく見せない、人によって態度を変えない、誰に対してもフランクでチャーミング。長澤さんはいつだって自然体の人だ。

「自分の知識や人の深さみたいなものは、自分が努力した分だけ増していく。どんなに自分を大きく見せたところで、その努力が足りなければ周りにすぐにバレてしまう。自分を取り繕うメッキは簡単に上塗りできるけれど、同時に、簡単にはがれてしまうものでもあるんですよね。だからこそ、カッコつけるのではなく等身大の自分で。虚像を作るのではなく、実像をちゃんと大きくしていく。それが大事なのかなと私は思っています」

心だけでなく体もまたしなやか。彼女の美ボディの秘密は19歳から通い続けているピラティス。内側から体を整えるヘルシーな健康食も大好きで、最近のお気に入りは“酵素玄米を炊ける炊飯器”と“乾燥野菜”。

「炊飯器は忙しいときもずっと炊きっぱなしにできるし。乾燥野菜は使いたい分だけチョチョイと取り出してお味噌汁に入れるだけでもいいので。ズボラな私にピッタリ(笑)。“もっと流行って専門店がどんどんできればいいのに”と願うくらいお気に入り。また、乾燥野菜は冷蔵庫の中でダメにしてしまうことがないのでフードロスにもつながるんです。もともと、切り干し大根が好きで、そこから興味を持ったのですが、美味しいし栄養素も豊富。ちなみに、切り干し大根は洗ってしぼっただけの状態で味つけして食べるのが最高。火を通さないほうが美味しいんですよ」

ピラティスは無理せず通えるときに通う、健康食も簡単で続けることができるものを選ぶ。自分の得手不得手を理解した上で、ちゃんと“できること”を選び楽しむのが長澤流。

物事はとらえ方次第で大きく変わりますから。悪いところではなくいいところに目を向けて人生に「好き」や「楽しい」を増やして生きたい

「自分を苦しめると何も得がないというか。いっぱいいっぱいになると、時間を無駄に使ってしまうこともありますし。大人になってからは“時間配分”や“自分ができること”の判断の精査はできるようになった気がします」

虚勢を張らず、無理をせず、自分のゴキゲンやバランスもちゃんと自分でとることができる。長澤さんは心も体もとても健やか。どうしたら、そうなれるのか尋ねると「自分に集中することが大切なのかもしれないですね」という答えが返ってきた。

「SNSを開けば他人のプライベートが目に飛び込んできますし、スマホで検索すればなんでも答えが出てくる。以前は知らなくてよかったものまで今は知ることができてしまう。見えてしまう、聞こえてしまうから、無駄に不安になることや誰かと自分を比較してしまう機会もグンと増えたと思うんです。ときに、その時間は不要で心が不健康になりえる。だからこそ、周りではなく自分に集中することが大切になってくるというか。たとえば、ス
マホを置いて台所に立ち自分の食事を作る。料理をしている時間って目の前のことに集中できるから。余計なことを考えずにすむし、美味しく作れたら幸せな気持ちにもなれるじゃないですか。スマホを眺めたり誰かと比べている時間を“自分のため”に使う。掃除をしてもいいし、本を読んだっていい。自分の心と生活を整える。日常の一つひとつが健やかな自分を育てるんじゃないかな」

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