“この先”に楽しみを持つと年を重ねるのも楽しくなる
年齢と経験を重ねるたび魅力的になっていく、そんな長澤さんだからこそ気になって。最後に「年を重ねること」について尋ねてみた。
「なんだろう、この先どうなりたいとか、明確なビジョンはないんですけど……。私ね、“年を重ねる楽しみ”はたくさん持っているんです。たとえば、白髪になったら長髪にすると決めていて。それに合わせてどんなファッションを楽しむのか考えるだけでワクワクしますし。実は老眼も楽しみにしているんです。私は目が悪いので読むときも書くときも文字に近づいてしまう。そんな自分の姿が「なんか余裕がなくてイヤだな」と思っているんですけど。老眼になればおのずと文字との距離が広がるじゃないですか。私にとってはあれは憧れの“余裕の空間”で、子どもの頃から思っていましたからね。新聞を読むおじいちゃんの姿を見ては“かっこいい‼”って(笑)。私が年を重ねることに対してネガティブにならないのは、子どもの頃から周りにいる大人たちが好きだったからなのかもしれない。そんな大人たちへの憧れが年を重ねる楽しみにもつながっているというか。おじさんが飲んでいるウコンに“どんな味なんだろう、私も早く飲めるようになりた!”と羨望のまなざしを向けていた、あの頃の私のように(笑)今の私にも“この先”の楽しみがいくつも待っているんです」
物事はとらえ方次第で変わる。「若さも素晴らしいけれど、年を重ねる素晴らしさもあるはずだから。そういうものに、ちゃんと目を留められるような人間でいたい」と続ける。
「人も人生も年齢も欠点ではなくいいところに目を向けられる自分でありたい。そのほうがいい影響を与えてもらえると思うし、どうせなら楽しく生きたいじゃないですか(笑)」
©️2021「シン・ウルトラマン」製作委員会
©️円谷プロ
『シン・ウルトラマン』
地球上に現れた禍威獣に対応すべく、日本は禍威獣特設対策室(禍特対)を設立。班長の田村(西島秀俊)のもとに各分野のプロフェッショナルが集結。しかし、応戦は限界に。そんなとき、大気圏外から謎の飛翔体が飛来する……。庵野秀明と樋口真嗣タッグがすでに大きな話題に。現代に新たな「ウルトラマン」を送り出す‼
撮影/伊藤彰紀〈aosora〉 ヘア&メイク/河北裕介 スタイリスト/三田真一〈KiKi inc.〉 取材・原文/石井美輪 ※BAILA2022年7月号掲載