猛暑日が続き、汗をたっぷりかく日が増えています。汗をかく季節に気になるのが、衣類の「黄ばみ」。まっ白なお気に入りの服の襟元や脇まわりなどが、気づいたときには黄ばんでいた、という悲しい体験をした方もいるかもしれません。衣類の黄ばみはなぜ起こり、どう対処したらよいのでしょうか? 花王株式会社の担当者に教えてもらいます。
教えてくれた人
生活情報サイト『くらしの研究』編集長。研究や商品開発で長年培った知見を、生活者目線でわかりやすく発信している。
衣類の「黄ばみ」の原因は?
暑い夏は、目にも涼しいまっ白な服で外出したくなりますよね。そんなときに気になるのが、衣類の「黄ばみ」。着るたびに洗濯しているのに、なぜ黄ばんでしまうのでしょうか?
福地さん「衣類には、汗だけでなく皮脂汚れも付着します。その皮脂汚れがつきやすいのが、首・脇の下・胸・背中などの部分。着るたびにお洗濯していても、通常のお洗濯では汗や皮脂汚れがすべて落ちきらないことも。残った汚れが時間の経過とともに空気中の酸素に触れて酸化したものが黄色っぽく変化します。これが衣類の『黄ばみ』なのです」
「黄ばみ」はどう落とす?
ふだんの洗濯では落としきれない汚れが蓄積することであらわれる、衣類の「黄ばみ」。通常の洗濯で落としきれないのなら、どのように対処したらいいのでしょうか?
福地さん「酸化した汗や皮脂汚れは、通常の洗濯ではなかなか落ちにくいもの。気になる衣類の黄ばみには、酸素系漂白剤を使った『つけ置き洗い』がおすすめです。漂白剤の力を借りて、黄ばみそのものを漂白しましょう」
続いて、意外と知られていない、酸素系漂白剤のつけ置きで気をつけるポイントを紹介します!
ポイント1:つけ置きは、洗剤と一緒に洗う
気になる黄ばみをまっ白にしたいと、長時間つけ置きしていませんか? でも、じつはそれ、NGなんです。
福地さん「つけ置き洗いは、酸素系漂白剤を直接かけた後、洗剤液にひたすだけ。一般的に、酸素系漂白剤の漂白力は穏やかで、色柄もののお洗濯にも使えるという特長があります。でも、使い方の目安時間より長く放置していたり、使用量の目安より多く使用したりすると、生地を傷めたり色落ちするなどのトラブルにつながる可能性があります。酸素系漂白剤は、パッケージに表示されている量・時間通りに使用しましょう」
ポイント2:衣類全体が洗剤液にひたるようにつけ置きする
つけ置きしたら、衣類の一部が水の上にぽっかり浮いてしまった、という経験はありませんか? その状態のままつけ置きするのも、じつはNG。
福地さん「つけ置きは、衣類全体が洗剤液につかるようにしましょう。浮き上がったところは汚れが落ちなかったり、色ムラになってしまう可能性もあります。
衣類を入れるときにやさしく空気を押し出してつけこみます。それでも一部が浮くようなら、洗面器や手桶などを上に置くのもひとつの方法です」
ポイントを押さえて酸素系漂白剤でつけ置き洗いをすれば、気になる黄ばみもきれいさっぱり! まっ白な服で、気持ちよく夏をのりきれそうですね!