スマホは、しょっちゅう手で触るので汚れが気になることがありますよね。そんなとき、どうしていますか? やりがちなのは、ティッシュでごしごししたり、ウェットティッシュで拭いたり。でもじつはそれ、どちらもやってはいけないNG行為なんです。そこで、スマホの正しいお手入れ法を、総合家電エンジニアの本多宏行さんに教わります。
教えてくれたのは……総合家電エンジニア 本多宏行さん
家電全般、住宅設備、パソコン、車などの延長保証の修理精査業務に携わっている。
多種多様な家電製品の幅広い専門知識が必要となる「総合家電エンジニア(正式資格名称:家電製品総合エンジニア)」資格を保持。
スマホの汚れの大半は油分
スマホの画面が汚れてクリアに見えなかったり、触ると少しべたついたりすることがありますよね。
「スマートフォンはしょっちゅう手で触れるため、付着しているのは、大半が油分を含んだ汚れだと思います」と話すのは、総合家電エンジニアの本多さん。
石鹸でじゃぶじゃぶ洗うわけにもいかないので、スマホの油汚れはどうやってきれいに除去したらよいのでしょうか? そこで今回は、本多さんに、正しいスマホのお手入れ法を教わります。
ティッシュペーパーはNG!拭いたつもりでも油分を引き延ばすだけ
ディスプレイパネルを含めて、汚れを拭き取るのに、ティッシュペーパーを使用するのはお勧めできません。汚れを拭き取るどころか、油分を引き延ばして収拾がつかなくなります。
また、雑菌を除去したいと考えて、アルコールや界面活性剤を含んだウェットティッシュを使用すると、ガラス面を傷付けるうえ、ゴム部品やプラスチック部品をいためてしまうので、御法度です。
エアダスターも、決して使用しないでください。液体ガスによって接続端子部を腐食させる原因となります。
さらに、防水機能を満たしている場合でも、流水での洗浄は絶対にNG。予期せぬ不具合を招く原因となります。
クリーニングクロスを活用しよう
スマホをきれいにするには、合成繊維による吸水性や速乾性に優れたクリーニングクロスを活用しましょう。
また、薄型テレビやノートパソコン専用のディスプレイパネル液体ウェットティッシュを使用する方も多いと思います。
このようなケミカル剤であれば、アルコールや界面活性剤を含んでいないため、スマホを傷めにくく、油分などの頑固な汚れをきれいに除去できると思います。
細かい部分の掃除には、綿棒を
また、接続端子部といった細かい部分の汚れには、綿棒の活用が効果的だと思います。
綿棒の先端を指で擦って細くすると、小さく狭い接続端子部にも入りやすくなります。
しかし、綿棒を強引に挿入すると、接続端子部を傷付けるに留まらず、故障の原因にもなります。力を入れずに、優しく掃除するようにしましょう。
現代社会においてはスマホのない暮らしは考えられません。一日に何度も手に取り、触ることが多いスマホだからこそ、清潔にして、気持ちよく使いたいですね。