花粉が舞うこれからの季節にとくに重宝する空気清浄機。でも、間違った使い方をすると、十分な効果が発揮できないほか、製品の寿命を短くすることにもつながります。そこで、総合家電エンジニアの本多宏行さんに、空気清浄機を使用するうえで、やりがちなNGな行動を教わります。心当たりのある方は、今すぐにでも使用法を見直しましょう。
教えてくれたのは……総合家電エンジニア 本多宏行さん
家電全般、住宅設備、パソコン、車などの延長保証の修理精査業務に携わっている。
多種多様な家電製品の幅広い専門知識が必要となる「総合家電エンジニア(正式資格名称:家電製品総合エンジニア)」資格を保持。
間違った使い方では効果なし!?
「空気中の埃や花粉などを除去するのに役立つ空気清浄機ですが、正しいお手入れや置き方をしないと、効果を発揮しないんですよ」と話すのは、総合家電エンジニアの本多宏行さん。そこで今回は、本多さんに空気清浄機にまつわるNGな行動を教わります。
今からでも使い方を見直して、空気清浄機を効果的に活用しましょう。
NG行動1:お手入れをせずに使用
空気清浄機は部屋の空気を吸い込んで清浄するため、内部に埃が溜まることは避けられません。そのため、フィルターに溜まった埃などは、定期的に取り除く必要があります。お手入れしないと、カビの繁殖につながりますし、効果も落ちてしまいます。
取扱説明書に従って、お手入れを正しく行うようにしましょう。
NG行動2:短時間のみ運転する
空気清浄機は短時間の運転では、効果を期待することはできません。部屋の大きさによって異なりますが、一般的に6時間以上の連続運転で効果を発揮するとされています。
使用時間が長くなりますので、「節電モード」の活用をおすすめします。
NG行動3:高い位置に設置
空気清浄機は設置する場所によって、効果が変わります。用途によって、適切な場所に置きましょう。
ハウスダスト対策には、空気清浄機は床に置くのがベスト。花粉や埃などは重力で床に落ちるためです。
ただし、煙草の煙や臭い対策には、床から少し高めの位置に置くと効果的だと思います。その場合は、安全に設置するよう十分注意してください。
NG行動4:夏も冬も同じ場所に置く
空気清浄機をエアコンと併用する場合は、夏と冬で置き場所を変えるとよいでしょう。夏はエアコンの冷風が上に向かって吹き出されるので、空気清浄機をエアコンの下に置くと、空気が循環しやすくなります。
一方、冬はエアコンの暖かい空気が下に向かって吹き出されます。従って、夏とは反対に、空気清浄機はエアコンと対面するように置くと効果的です。
NG行動5:加湿機能付きの製品にミネラルウォーターを使う
ご使用の空気清浄機が加湿機能を備えている場合は、使用する水は水道水に限ります。「綺麗な水がいい」と考えてミネラルウォーターなどを使うのは絶対にやめてください。
水道水には塩素が含まれているため、カビや雑菌の繁殖を抑えることができます。また、日本の水道水は世界的にも非常に安全性が高いことで知られていますので、安心して使用しましょう。
NG行動6:加湿機能付きの製品を床暖の上に設置する
加湿機能付きの空気清浄機は床暖房機能を有している床の上に置くと、正確な湿度を検知できなくなる場合があります。取扱説明書に従って、正しく設置しましょう。
花粉の飛来が心配なこれからの季節。空気清浄機を効果的に使用して、少しでも快適に乗り切りたいですね!