春になりましたが、衣替えは終わりましたか?ボリュームのある冬物は収めて、軽やかな春物に差し替えることで、クローゼットが一新し、同時にファッションもグッと春らしくなります。そこで衣替えで気を付けたいのが、衣服の保管方法。大切な衣類を翌年もきれいに着られるように押さえるべき手順をご紹介します。
クローゼットは洋服の循環の場所
3月頃から、店頭には春服が並び始め、ファッション誌は春モードですよね。その頃から私は、次の春夏は何を着ようかと市場調査を始め、欲しいものリストを作り始めます。
ふと自分のワードローブに目を向けると、現実は冬服モードのまま。そこには、モコモコと毛足の長いニットや、もう何回袖を通したか分からない地厚のスウェット、重量感のあるアウターたちが並んでいる状態です。
その状態では春ファッションのイメージも湧きづらく、欲しい服をただやみくもに買うだけになり、クローゼットがただの「洋服の蓄積」となってしまうのです。
クローゼットは“洋服の循環”がされる場所です。その上で大切なのが衣替え。
また、入手した春ファッションのインスピレーションをクローゼットにリンクさせることで、自分のファッションもグッと春らしくなります。
大切な服をきれいに着るために行う、衣替えの手順
今回は、大切な服をきれいに着るために、毎シーズン行っている衣替えの手順をご紹介していきます。
1.ニットをクローゼットから間引く
まず、ニットをクローゼットから間引きます。ウール素材のもの、毛足の長いものから積極的に省いていきましょう。
春は軽やかな洋服が中心になってきます。地厚なものから間引いていき、コットン素材やハリ感のある素材など、薄手のものを残すイメージで進めていくといいですね。
2.ニット類はクリーニングバッグへ一時保管しておく
次に、間引いたニット類は冬の間付着した汚れを落とします。
自宅でおしゃれ着洗いができるものは、お天気のいい日に洗濯し、そうでないものはクリーニングへ。
洋服の洗濯表示をチェックして、選別していきます。
お洗濯の取り扱いに困るウールやカシミヤは、縮んだり傷めたりするリスクを防ぐためにも、潔く外注委託という方法を取ります。
ここで、クリーニングに出す衣類をまとめて入れておくための、クリーニングバッグを一つ決めておくことがおすすめ。
ニット類は、クローゼット内で一時置きするように、バッグの中に詰め込んでいきます。
急に寒い日が訪れたらそこから取り出して着ることもできますし、暇を見つけてクリーニングにそのまま持ち運ぶことも簡単にできますね。
また、クリーニングに出せば、ワードローブから冬服を省く作業になり、これだけでクローゼットが軽やかな春モードに!
一気に冬服を収めるというのはハードルが高いので、こうした一時置きしておける場所は必要です。
3.クリーニングのビニールカバーは必ず剥がす
クリーニングから戻ってきたもの・通年ハンガーに掛けておきたい服は、必ず覆われたビニールカバーを剥がしましょう。クリーニング用のビニールカバーは、クローゼット内の埃よけや汚れ防止ができそうで、一見便利に感じますが、実は衣類にビニールを掛けたままにしておくのはNG!カビの繁殖などに繋がります。レザーアイテムなどは、特に気を付けましょう。
衣類は風通しの良い保管が必須ですので、カバーをかけるなら不織布カバーがおすすめです。
クリーニングタグを取って、ビニールカバーを剥がせば、見た目にもすっきりとした状態になります。
4.自宅でおしゃれ着洗いをするときは干し方に気をつけて
自宅でおしゃれ着洗いをする際には、必ず洗濯表示を確認して、洗濯ネットを使用して洗濯しましょう。
また、ニット類は水を吸うと重くなってしまうので、ハンガーに掛けて干すのはNG!ハンガーの形が方に残ってしまい、せっかく洗濯をしてきれいになっても、衣類のデザインを変形させてしまう可能性があります。
衣類に負担がかからない「平干し」にして干すようにしましょう。毛玉が気になるものは、毛玉取りでメンテナンスすることも忘れずに。
5.衣替えボックスにしまうときに気をつけるべきこと
メンテナンスが終わったら、いよいよ衣替えボックスへ収めます。
半年~1年間ボックスの中に眠らせておくので、メンテナンスしたキレイな状態のものを収めることがポイント。
服をしまうときに、行っていることです。
・クリーニングのタグは取っておきましょう。
・ニットはふんわり畳んで折り目が付かないように。
・ウール素材のものは虫が付きやすいので、防虫ウッドボールを一緒に潜ませます。市販の防虫剤より見た目がよく、買い替えがいらないので、サステナブルな上に経済的です。
また、衣替えボックスは、クローゼットの上段に置ける出し入れしやすい軽いものを選びましょう。
出し入れが負担になると、衣替えのハードルが上がってしまうので、詰めすぎてしまわないように、あまり大きなボックスを選ばないことがポイントです。衣類が余裕をもって収められることを意識するといいですね。
最後にラベリングをすれば完成。
以上、大切な衣類を翌年もきれいに着るために行っているクローゼット整理の手順をご紹介しました。これらは1年後、自分がラクに衣替えできるための手助けになります。今持っている洋服を大切に保管し、また着られるように準備しておくことが衣替えなのです。
photo / 佐々木奈美
整理収納アドバイザー 佐々木奈美(@nmmc73)
整理収納アドバイザー。夫と男の子3人と5人暮らし。8年のアパレル勤務を経て独立。「家事は肩の力を抜いて、ラクをしながら丁寧に暮らしたい。」という想いのもと、インテリアを収納でカスタマイズしながら、時短家事、家事効率化を暮らしに導入したライフスタイルが人気。