多くの文化人に愛された街・鎌倉。とくに鎌倉駅周辺は、昔から文化人たちが交流していたカフェや喫茶室が多く、その名を全国にとどろかすお店も点在しています。加えて新たな注目カフェも続々オープン。そこで本記事では鎌倉駅周辺にある一度は足を運ぶべきカフェを、老舗~話題店まで5つご紹介します。
【鎌倉駅西口徒歩1分】鎌倉発!話題の気鋭ショコラトリーが手掛けるカフェ/CHOCOLATE BANK
▲写真提供:CHOCOLATE BANK
鎌倉駅からすぐの場所にある「CHOCOLATE BANK(チョコレートバンク)」。その名の通り、古くから歴史を刻む銀行の跡地に構える、趣あるチョコレートブランドです。コロンビアでカカオの栽培から手掛け、オリジナルのチョコレートを作るという本格派で、今までにない体験を楽しむことができます。
足を踏み入れるとまず現れるのはガラス張りのキッチン。甘い匂いとともに、ショコラティエがスイーツを作っている風景を楽しめます。イートインスペースではできたてのチョコレートスイーツを味わえるほか、店内にはチョコレートバンクオリジナルの製品がズラリと並びます。カカオ作りから取り組むからこその遊び心にあふれたラインナップです。
人気のスイーツはチョコレートとフロマージュのマリアージュを楽しめるというチョコレートケーキ「フロマージュショコラ」(写真左440円)。 神奈川県産の搾りたて牛乳から作る濃厚なマスカルポーネと香り豊かなビターチョコレートを合わせ、レアに焼き上げたという一品です。
また、クロワッサン生地を編み込んで、和三盆とチョコレートを入れて焼き上げた「焼き立てミニバブカ」(550円~)も人気の商品。こちらはプレーンのほかに抹茶、フランボワーズ、メープルクルミといったフレーバー展開があって、足を運ぶたびに色々な味を試してみたくなります。
カカオ豆の胚乳部分をローストした「カカオニブ」や、カカオの果汁から作り上げる「カカオビネガー」など、カカオの持つ無限の可能性に挑戦している同店。
カカオの殻と実を使った「カカオティー」(550円)や「カカオビネガーソーダ クラシック」(605円)など、ほかではなかなか味わえないユニークなドリンクメニューもラインナップしているので、スイーツとあわせてチェックしてみて。
【鎌倉駅東口徒歩2分】鎌倉のカフェ文化をけん引するロースターのお店/cafe vivement dimanche
小町通りの最初の交差点を左に曲がり少し歩いたところにあるのが「cafe vivement dimanche(ヴィヴモン ディモンシュ)」です。平成6(1994)年創業というこちらのお店は、コーヒー好きなら一度はその名を聞いたことがある名店。休日には店前に行列ができています。
店主兼ロースターの堀内隆志氏は、自身のラジオ番組なども持っている業界内では名の知れた人物。各方面で最新のカフェ事情やカフェミュージックを発信し、コーヒー好きのみならず音楽好きからも知られるカフェカルチャーをけん引する存在です。
コーヒー好きから支持されるお店というだけあって、コーヒー豆は常時25種類ほどをラインナップ。ほぼすべてを自家焙煎し、オーダーを受けてから豆を挽くという並々ならぬこだわりようです。名店でありながらも店主やスタッフが親切なお店と評判で、好みを相談すれば最適の一杯を淹れてくれます。
コーヒーに合わせて注文したいのが焼きたてサクサクの「ワッフル(プレーン)」(650円)。オープン当初からメニューに並ぶ一品で、素朴な味わいがコーヒーの味を引き立たせると人気です。
コーヒーの名店としてだけでなく、県下でも指折りの“パフェの名店”としても知られています。
トップにハンドメイドのプリンがのった「プリンパフェ」(950円)は、各メディアでもたびたび紹介されている人気商品で、パフェ好きなら絶対に食べておきたい一品。底にたまったほろ苦のカラメルジュレが生クリームやバナナ、プリンとマッチし、食後であってもペロリと食べられてしまうのだとか。
フランス語で “日曜日が待ち遠しい”という意味の名を持つ「cafe vivement dimanche」。今度の週末は心地よいBGMが流れる店内で、挽きたてコーヒーの香りに包まれてみませんか?
【鎌倉駅東口徒歩3分】「鳩サブレー」の豊島屋がプロデュースする茶寮/豊島屋菓寮 八十小路
▲写真提供:豊島屋菓寮 八十小路
若宮大路と小町通りの間にある路地で営業する「豊島屋菓寮 八十小路(トシマヤカリョウ ハトコウジ)」は、鎌倉銘菓の「鳩サブレー」を製造販売する「豊島屋」がプロデュースする茶屋。観光客で行き交う街中の喧騒を忘れさせてくれる隠れ家的なお店です。
ここを訪れたらぜひ食べてほしいのが一番人気の「本わらび餅」(800円)。
国産のわらび粉を使い、注文を受けてから職人が一つ一つ丁寧に練り上げている一品で、希少な神奈川県津久井産のきな粉とこだわりの黒蜜がかかっています。できたての状態で提供してくれるので、トロトロの食感が堪能できると評判です。
あじさいや金魚など季節によって錦玉が変わる「豆かん」(600円)は、散策で汗ばんだ体が喜ぶ涼を感じる一皿。
氷を入れた木桶にコーヒーの瓶を入れて提供する「冷し珈琲」(800円)は豆かんと同じく“写真映えする”と若者から評判の隠れた人気商品です。本わらび餅と一緒にこれらの人気商品もオーダーしてみて。
【鎌倉駅東口徒歩4分】昔から“鎌倉のおしゃれカフェ”と名高い名店/ミルクホール
小町通りの路地裏にひっそりと店を構える「ミルクホール」。昭和51(1976)年創業で、小町通り界隈の歴史を見守ってきた知る人ぞ知る名店です。
明治・大正期にかけて日本の市街地に数多く存在した“ミルクホール”の名を冠する同店の店内には、レトロなアンティーク家具や小物が至るところに置かれています。
かつて骨董品の仕入れ・販売をしていたという店主が仲間と一緒に作り上げたという喫茶兼ジャズラウンジは、やさしいライティングが印象的。まさに“大人の隠れ家”と呼ぶにふさわしい空間です。自身でも彫金などの手仕事をしていたという店主が作った作品が、小窓の装飾などのあしらいとして今も残っています。
まるで大正時代にタイムスリップしたかのような店内に魅せられ、写真を撮っていくお客さんも多いのだとか。
そんなミルクホールの人気メニューは、手作りにこだわっているという「プリン」(730円)。
硬めに仕上げられた昔ながらのプディングで、ビターなカラメルがアクセントを添えています。アイスクリームやバナナなどのフルーツを盛り合わせた「プリンアラモード」(写真1,050円)は若者から人気なのだそう。
店主のイチオシスイーツは「レモンケーキ」(写真、単品1,050円/紅茶orアメリカンコーヒーのセット1,380円)。国産レモンのジャムをジュレで固めたレモンソースが、手作りのヨーグルトクリームと好相性。スポンジケーキの甘さとさわやかなレモンの風味がマッチし、何度も口に運びたくなる味わいです。
平日休日問わず満席の状態が多いという同店。ジャズを聴きながらレトロな空間に浸りたいという人は、比較的空いている開店直後から12時までの時間帯が狙い目です。