夏になると、毎年のように水不足が心配されます。また、水の無駄遣いを抑えて水道料金の節約をしたいという人も多いでしょう。そこで、この記事では水の無駄遣いを減らす方法をご紹介します。すぐに取り入れられる簡単な方法もあるので、ぜひ日頃の生活に取り入れてみてください。
家庭内で水を一番使っている場所は?
水の無駄遣いを減らすためには、まず水をよく使う場所について把握して、その場所から節水に取り組むことが大切です。
東京都水道局の「平成27年度一般家庭水使用目的別実態調査」によると、最も水を使用しているのはお風呂で全体の40%、次にトイレで21%となっています。お風呂とトイレで水の使用量の約6割を占めているため、この部分に特に注意して節水を心がけていきましょう。
出典:東京都水道局「平成27年度一般家庭水使用目的別実態調査」
すぐに取り組める節水方法9選
節水をしようとしても、必要以上に我慢を強いられてしまうと長続きしません。そこで、すぐに取り組める簡単な節水方法を9つご紹介します。
節水型シャワーヘッドに替える
人気の節水型シャワーヘッド
最近さまざまなメーカーから発売されている節水型シャワーヘッド。シャワーヘッドを節水型のものに交換するだけで、従来タイプと比較して35〜48%の節水効果が得られるとされています。さらに、シャワーの水量が減る分、ガス代の節約にもつながります。
シャワーヘッドの交換だけで水道料金やガス料金を減らせるとあって、人気を集めている節水方法です。節水型のシャワーヘッドを選ぶときは、手元にスイッチがついているタイプを選びましょう。手元で簡単にオンオフができれば、こまめに止水ができます。
出典:TOTO「コンフォートウエーブシャワー」
節水コマを入れる
シャワーヘッドと同じように水の流出水量を調節する方法に、節水コマの利用があります。節水コマとは、蛇口の内部についているコマと交換して、コマの中央にある突起部分で水の流れを遮るものです。
一度に流れ出る水の量を減らせるので、洗面、手洗い、台所のように水を流すところに取り付けると効果的です。蛇口の開度によって違いはありますが、この節水コマを取り付けることで、最大50%の節水効果があるとされています。
東京都水道局では営業所の窓口で節水コマを無料で配布しています。一般蛇口用(13mmの単水栓)なので、取り付けられるか確認したうえで活用してみましょう。
残り湯を徹底利用する
お風呂の残り湯を再利用して洗濯する
お風呂の残り湯を再利用するのも効果的な節水方法です。残り湯は洗濯や掃除、洗車、花壇の水やりなど、幅広く活用できます。
洗濯で再利用する場合は、まだお湯が冷めないうちに使うと汚れが落ちやすくなります。ただし、「すすぎ」にまで残り湯を使ってしまうと臭いの原因になってしまうため、「洗い」のみに使用しましょう。
植物にとって人間の皮脂が入り混じった残り湯は高い栄養分になるため、水やりにも適しています。ただし、冷め切っていないお湯や、入浴剤が入ったお湯だと植物が枯れてしまう可能性があるため、注意しましょう。
お風呂は時間を置かずに入る
お風呂は適温適量を沸かすことも節水につながります。たくさんのお湯を沸かしてしまうと残り湯が増えてしまいますし、湯船に浸かったときにお湯が溢れてしまうとこれもまたムダになります。何リットル入れるべきかわからない場合は、目安として湯船の7〜8割程度入れておくとよいでしょう。
また、追い焚きをするとガス代もかかるため、家族全員が時間を置かずに入浴しましょう。もし、時間が空いてしまう場合は、お風呂のフタを使って保温をするのが効果的です。
トイレの大小レバーを使い分ける
トイレの大小レバーをきちんと使い分けることも節水につながります。レバーの「大」は大便を流すもの、レバーの「小」は小便を流すことを想定して作られていて、それぞれ流れる水の量が違います。
ただし、大便をレバーの「小」で流してしまうと詰まったり、上手く流れなかったりする場合があります。また、一部の古い便器は、レバーの「小」が男性の小便だけを流すことを想定して作られているため、トイレットペーパーを流し切れません。
トイレは毎日何度も使うものなので、上手に使い分ければ、大きな節水効果をあげることが可能です。