高額請求されないための海外での設定方法
(左)「データローミング」をオフ、(右)「モバイルデータ通信」をオフ(写真はソフトバンクiPhone12Pro、iOS15.5の設定画面の例)
いわゆる高額請求の原因となるのは、MMSやインターネット接続を利用するためのデータ通信です。音声通話(電話)は緊急時以外は「かけない」「とらない」を徹底しておけば、とくに課金はされません。SMSも受信するだけならタダです。
高額請求を防ぐためにもっとも大切なことは、飛行機への搭乗前(渡航前)に必ずスマホの設定画面で「データローミング」の項目をオフ(上の左画像)にしておくこと。これにより、海外到着時に自動的に定額サービス以外の事業者に自動的に接続されてデータ通信がおこなわれることを防げます。
基本的にはこれだけでよいのですが、まれにデータローミングをオフにしていても別途通信料が発生することがあるようなので「モバイルデータ通信」もあわせてオフにしておくほうが安心です(上の右画像)。その場合、帰国したときに「モバイルデータ通信」をオンにするのを忘れないようにしましょう。
(左)アプリの自動更新をオフ、(右)iCloudのバックアップをオフ
また、1つ注意したいのが、スマホの場合、アプリが自動的に通信をおこなう場合があること。自分からWebサイトを閲覧したりアプリを使ったりした覚えがなくても、課金されることがあるので注意が必要です。アプリなどの自動更新はオフ、iCloudやDropboxなどクラウドサービスのバックアップも基本的にはオフにしておくと安心です。帰国後に設定を戻すのを忘れずに。
各キャリアが提供する海外接続アプリを使うと安心(写真はソフトバンクの海外パケットし放題)
なお、Wi-Fi環境下以外でもインターネットを使いたい場合は、「データローミング」をオンにすることになりますが、必ず各社の海外データ定額サービスを使うこと。海外に到着したら、定額対象の事業者に接続されているかのチェックが必須です。
どこに接続しているのかは各社が提供している専用アプリやホームページなどで確認できます。なお海外パケット定額プランは1日単位の課金ですが、これは日本時間が基準となっていることが多いので時差も忘れずに考慮してください(例外として、NTTドコモの「パケットパック海外オプション(事前申し込み必要)」、au「世界データ定額」など自分で利用開始時刻を設定できるサービスもあります)。
価格重視なら、格安スマホ・格安SIMの選択肢も
最近は「SIMフリースマホ」や「SIMロック解除した(=SIMフリー化した)端末」を使う人も増えています。大手キャリア(NTTドコモ、au、ソフトバンク)の端末も一部の機種をのぞき、SIMロック解除が可能。海外では現地で購入した「格安SIMカード」に差し替えて使うこともできます。最近はデュアルSIM(SIMカードを2枚手差しできる)対応の端末もあります。
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※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。