家事シェア研究家の三木です。今日は、普段ぼくが家事シェアに悩むご家族に提案している鉄板の家事シェア方法「朝家事ルーティン作り」の3ステップをご紹介します。とても簡単ですが、ご家族でやると効果絶大。もちろんひとりでもいいし、お子さんと一緒にもできるので、気軽に試してみてください。
家事育児のゴールデンタイムは朝と夜の6〜9時
家族で家事シェアしようと思うと、全部の家事をいっぱい洗い出して、全部を振り分けようとしてしまいがち。でも、それが家事シェアが失敗する大きな要因でもあるのです。大事なのはポイントを絞ったシェアをすること。
ポイントの絞り方も色々とあります。たとえば、ジャンルでポイントを絞る方法(掃除はパパ・料理はママなど)や、頻度でポイントを絞る方法(料理はパパが週2回、ママが週5回担当、洗濯は日替わり交代制など)など。でも今回ご紹介するのは「時間帯」で絞っていく方法です。
家事育児は24時間ずっと忙しいわけではありません。一日の中で忙しい時間帯は大きく2つに分けられます。
それが、朝の6〜9時と夜の18〜21時。正確には「朝起きてから家を出るまでの2〜3時間」と「帰宅してから寝かしつけまでの3〜4時間」。家庭ごとに生活リズムが違うので、みんなが6〜9時というわけではありませんが、おおよそその時間帯が家事育児がめちゃくちゃ忙しくなる時間です。
まさに、猫の手も借りたいというのが、この時間帯ではないでしょうか。
夜22時過ぎにパパが帰って来ても「ほとんどやることがない」となってしまうのは、このゴールデンタイムを過ぎてしまっているからです。
今回ご紹介する方法では、この家事のゴールデンタイムを家族で協力し合いながら乗り越えるための、ルーティンの作り方です。
STEP1>時間帯を決める
普段の生活の中で、家族で協力しあえそうな時間帯はいつでしょうか。
夜は日によって帰宅時間がまちまちだから、朝の方がいいなら朝。逆に朝はすごく早く出かけてしまうから夜のほうが合わせやすいようでしたら夜でもいいでしょう。
ただ、わりと朝の時間帯が、家族で合わせやすいという方が多いので、今回は朝家事ルーティンで進めていきます。
STEP2>ゴールを決める
時間帯を決めたら、次に決めるのは、家事のゴールです。
これまで多くのご家庭の話を聞いていて確信しているのが、家事の目的が一致している夫婦は、家事シェアがスムーズにうまくいくということ。
家事の目的とは「どういう状態で家事を終えていたいか」です。
たとえば、朝家事の最終目的地は「家を出る」です。そして、家を出るまでに「何を終えていたいか」がゴールになります。
・お弁当をつくる
・朝食を食べる
・身支度をする
・ゴミを捨てる
・食器を洗う
・子どもの身支度をする
・テーブルを片付ける
etc
家を出るまでに終えておきたい家事育児があるはずです。
それらを家族がチームとなって一緒に終わらせていく。そして、全部が無事にコンプリートされれば、みんなが気持ちよく家を出ることができますよね。
しかし、このゴールが夫婦で全然違うケースが本当に多いのです。
「自分の身支度と子どものオムツ替え、ゴミ捨て」が担当だから、それ以外はノータッチな「自分がやることだけしか把握していないパターン」。これはパートナーから「気が利かない。わかってない」と思われがちなタイプです。
「ゴミ捨てて、子どもにご飯食べさせて」と指示をされないと、動けない「言われなきゃ何もできないパターン」。これは結構子どももハマりがちなパターンです。「歯は磨いたの?学校の準備はした?」と親の確認がないと進まない場合などです。
「ギリギリまで寝ていて、自分の身支度だけ大慌てでして出ていく」な「戦力外どころか、むしろ足手まといパターン」もあります。なぜ足手まといかといえば「朝ごはんは?」とか「靴下洗濯してある?」とか子どものようにケアされることを当然としていることが多いからです。
これらは、まさに「朝起きてから家をでるまでにやるべきことのゴールがぜんぜん違う」という状態です。
だから、まずはこのゴールを共有することが大事になります。
ゴールの書き出し方
もしできるなら、ぜひご家族で一緒に話し合ってみてください。何を終えていれば、朝みんながスッキリと家を出られるのか。
家族の生活の中で、自分が何を担わなくてはならないのか。この話し合いがとても大事です。
そして、時間内に終わらなそうだと思えば、違う時間帯にずらすことを考えてみましょう。ゴールデンタイムは忙しい時間帯です。全てをそこに重ねるのではなく、最低限に絞って、ずらせる家事はずらしていくことが、時短に繋がります。