「ダイエットをしているのに見た目が変わらない」「反り腰や猫背が気になる」そんな方は、普段の立ち方を意識するだけで、変化があるかもしれません。今回は正しい立ち方について、あんしん漢方のヨガインストラクター、高橋かなこさんに伺いました。
正しい立ち方がもたらす効果とは?
普段からヒールが多かったり、片足重心が癖になっていたり、スマートフォンの使用やデスクワークなどで下を向いた前傾姿勢が続いていたり…。
気が付くと姿勢は崩れてしまうもの。
正しい姿勢は人に与える印象が良くなるだけでなく、見た目(体形)の変化やからだの不調解消など、さまざまなメリットにつながります。詳しく見ていきましょう。
ぽっこりおなかやたれ尻がすっきり
猫背になると骨盤が後傾して内臓が下がり、ぽっこりおなかの原因になる可能性があります。正しい立ち方をすると、おなかやお尻に自然と力が入って猫背が解消され、おなかやお尻がスッキリ見えます。
からだの歪みが解消される
立ち方が悪いと重心が前後左右に傾いてしまい、反り腰などの原因になります。正しい立ち方をすると、骨盤が正しい位置になってからだの重心が真ん中になるため、歪みの解消に効果的です。
代謝がアップし痩せやすいからだへ
正しい立ち方は意外と筋肉を使うため、代謝アップにつながります。代謝がアップすると、余分な脂肪がつきにくくなるため、痩せやすいからだ作りを目指せます。また、血行もよくなるのでむくみの解消・予防にも効果的です。
意外とできてない!?正しい立ち方のチェックリスト
正しい立ち方は以下の写真の通りです。
下記チェック項目を参考に正しい立ち方を確認してください。
まずは壁を背にしてやってみましょう。
・後頭部、肩甲骨、かかとを壁につける。
・お尻は壁へ触れる程度につけ、壁と腰の間は手のひら1枚分の隙間を空ける。
(お尻だけがしっかり壁につくと、反り腰になる可能性があります)
・両足はこぶしひとつ分空ける。
・重心が偏らないよう、両方の足に均等に体重をかける。
・目線は真っ直ぐ前を見つめ、あごはひく。
意外と難しいですよね。人によっては違和感を感じるかもしれません。
何かひとつでもやりづらいと感じた場合は、普段の立ち方に問題がある可能性が高いです。普段の姿勢(座りながら脚を組んでいないか、片足に重心がかかっていないかなど)を今一度、見直しましょう。
悪い立ち方の例
悪い立ち方は写真の通りです。
・重心が前後左右に偏っている。
・腰が極端に反っている。
・肩が内側に入って頭が前に出ている。
このような立ち方が続くと「疲れが取れない」「からだがむくみやすい」など、さまざまな不調の原因になることがあります。
からだの歪みによって滞りやすい下半身の血流を促進するには
立ち方が悪いと、からだが歪んで下半身の血流が滞りやすくなります。そんなときは、漢方薬を取り入れるのもおすすめです。立ち方の見直しとあわせることで血流を促進し、むくみ解消が期待できます。
具体的には下記のような働きを持つ漢方薬を選びます。
・リンパ液の流れを解消させる
・水分の循環をよくして老廃物や塩分の排出を促す
・からだを温め脚の筋肉をほぐす
・血流を促進して脚の筋肉の緊張をゆるめる
漢方薬は自然の生薬でできているため、一般的には副作用が少ないといわれています。不調に根本からアプローチして、むくみにくく、健康的なからだを目指せます。
水分代謝アップにおすすめの漢方薬
・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
血行を促進するのと同時に水分代謝を整えることで、肩凝りやむくみに効果があります。冷えや更年期障害にも用いられます。(※1)
・防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
からだの水分バランスを整え、水分循環を促して余分な「水(すい)」を排出しやすくすることで、水太りタイプの肥満やむくみに働きかけます。(※2)
漢方薬を服用するときに大切なことは、自分のからだにあったものを選択することです。
からだにあっていない漢方薬や間違った組み合わせで服用してしまうと、効果が薄まったり副作用が生じたりする可能性が高まってしまいます。
漢方薬に詳しい医師や薬剤師に、必ず相談してから選択しましょう。