2023年10月にオープンしたばかりの「Hyde&Away京都東山店(はいどあんどあうぇい きょうとひがしやまてん)」。京都国立博物館、智積院など、京都の観光名所のいずれもから徒歩5分圏内なのに「えっ、こんなところに⁉︎」と思うような隠れ家的な場所にあるレトロ建築カフェ&パティスリーです。
住宅地でひときわ異彩を放つ、レトロ建築カフェのかつてとは?
京阪電車の七条駅を降り、七条通りと東大路通の交差点を南へ。智積院を左手に見ながらさらに南へ下り、エスプーマかき氷で有名な「清水一芳園」の角を曲がると見えてくる一軒の洋館。車が一台通るのがやっとの細い道沿いに戸建て住宅が並ぶ中、突如現れるセピア色の洋館に目を奪われます。
もともとは明治20年(1887)に創業し、配電統制令によって解散した「京都電燈株式会社」の変電所として使われていた建物。京都市から「歴史的建造物」に指定したいと相談があったほど歴史的価値の高い建物です。
このレトロな建築に2023年秋オープンしたのが「Hyde&Away京都東山店」。店名も“大人の隠れ家”を意味する「hideaway」が由来です。場所は隠れ家的なのですが、人気に火がつき、一時的に完全予約制となっています。(※最新の状況はSNSで要確認)
隠れ家の奥に広がる、ヨーロッパアンティークのクラシックな世界
さて、扉を開ければ、外観からの期待を裏切らないクラシックな内装。入口のドアから奥まで一本の道がとおり、その上は吹き抜け。二階席を回廊のように巡らせたレイアウトもぜいたくです。一階は2卓8席、二階は2名席2卓、4名席3卓、6名席1卓の計30席。
一階、回廊の下には半個室的な席があり、その奥には子どもが遊べるキッズルームが用意されています。
キッズルームは天蓋付きのクッションやセンスのよいおもちゃが置かれていて、小さなお子さんたちが自由に遊べる空間。ゆっくりとカフェを楽しめない子育て中のパパ・ママのために考えられたスペースです。
二階奥から全体を見渡せば、この空間のぜいたくさがよりわかります。重厚感のあるテーブルや椅子は、オランダを中心としたアンティーク家具。それぞれに意匠の違うものがゆとりをもって配されています。
ぜひテーブルの天面にも注目してみてください。さまざまな美しい寄せ木細工(パーケットリー)が見られます。美的価値の高いとされるパーケットリーのアンティークテーブルでのティータイムは、気分がとても高まります。
外から見た丸窓から入る光もインテリアの一部のよう。ちなみに「Hyde&Away京都東山店」では、スイーツの写真を素敵に撮れるように、自然光とほぼ同じ色温度のスポットライトを要所要所に設置するなどの工夫も凝らされています。
テラス席は、ワンちゃん同伴もOK。天気の良い日はテラスでのんびりするのもいいですね。
みずみずしい国産フルーツのタルトとフルーツティーでお姫様気分
「ハコタルト(シャインマスカット)」1280円 ※シャインマスカットは年始頃まで提供予定
さて、「Hyde&Away京都東山店」の看板メニューは、国産フルーツをふんだんに使った「ハコタルト」。季節限定メニューもあり、初秋の人気はなんといってもシャインマスカット。フルーツの目利きが厳選した大粒のシャインマスカットがたっぷりと載っています。
断面のみずみずしさが食欲をそそりますね。生クリームとカスタードクリームのやさしい甘さがシャインマスカットの爽やかさを包み込みます。有機小麦のタルト生地も食べごたえあり。
「北川半兵衛商店の和紅茶」 800円