今住んでいるお部屋とは、また違う環境に住みたいと住まい探しをはじめた初音さん。和室を有効活用して、新しさと懐かしさを織り交ぜたお部屋についてお話を伺っていきます。
和室を活用した心落ち着く空間づくり
初音さんのお部屋探しは暮らしたいお部屋のイメージからはじまっていました。
「それまで住んでいた部屋はデザイナーズのコンクリート物件でしたが、土地柄もあってか冷たい印象のお部屋であまり気に入らず、1年ほどで引っ越すことに決めました。
今回のお部屋は、温かみのある空間に住みたいと、実家にもあった和室有りの住まいを探す中で出会ったものです。内見時の印象は、落ち着く空間で陽の光が差し込む様子がかっこいいなと感じ即決でした」
お部屋選びのポイントだった和室は、生活する上でも滞在時間の長い、住まいの中心になっています。
「日当たりの良い畳で本を読んだり、ゴロゴロしたり、和室の空間がとても落ち着きます。趣味で茶道を習っていてお茶も点てるので畳はピッタリですね。SNSでお部屋を見てくださる方もこの空間を気に入っていただいてるようで、仏間と合わせて我が家の顔のような空間になっています」
部屋間の仕切りとなる襖を外して隠すのではなく、壁紙も使ってディスプレイとして成り立たせているところにも良い味が出ていますね。
また、生活する中で、使い方が増えてきたと話されていたのが仏間。手を加えながらディスプレイスペースとしても楽しまれています。
「掛け軸代わりにポスターを貼ったり、お花を飾ったり、使い道がたくさんあって楽しいです。奥行きを出すために、緑色の壁紙を貼ったことで、よりお気に入りの場所になりました」
仏間の中には、初音さんがお家でも、イベントでも使われているという茶道具がありました。特にお気に入りは日ノ出化学製作所のガラスポット。
「直火OKのガラスポットを探していて、この子に決めました。社会人1年目を頑張った自分へのご褒美で買ったものです。コロンとしたフォルムが好きで、お茶を点てる時に使っています。使っている中で、ヒビが入ってしまったのですが、金継ぎをして大切に使っています」
住まい選びのポイントだった和室を、自身の好きな時間を楽しむべく、自ら手を加え、より自分らしい空間へと仕上げられている姿が印象的でした。
新しさと懐かしさを掛け合わせる
お茶を点てたり、文章を書いたりと日本の文化や言葉が好きだという初音さん。
お住まいにもそうした思想を反映させたいのだそう。
「新しさの中に、懐かしさを感じる要素も含ませて、和洋折衷を取り入れたお部屋づくりを意識しています」
前回の和室と対照的な洋室は、和室との区切りになる襖をとって境目がないようにされたり、洋室に和紙を使った照明を取り入れたりと和と洋のバランスを考えながら整えられている様子が各所に表れていました。
またその両方の空間で使われているというのがパントンチェア。SNSに載せられている写真の中でも印象的なインテリアになっています。