isutaでは今週も、SUGARさんが贈る週間占いを配信。
2024年上半期の占いも公開しているので、ぜひ併せてチェックしてくださいね♡
今週のおひつじ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
意図していなかった自分に成る
今週のおひつじ座は、自分の行動を意志によって制御することを手放していくような星回り。
『蓬摘み摘み了えどきがわからない』(池田澄子)という句のごとし。作者がいずれの使い道を念頭に置いていたのかは不明だが、とにかくいったん始めてしまった蓬摘みをどこで「了え」たらいいのか、わからなくなっちゃったのだという。
私たちは意味を求め考えすぎるからこそ、何かを決めたり行動したりする際には、 必ずどこかで適当に区切りをつけたり、不意の中断や切断を受け入れて、「意図していなかった自分に成る」のでなければならない。
あなたもまた、意志的な選択ではなく、ある種の「見切り発車」を新しい事態を迎え入れるトリガーにしていくべし。
今週のおうし座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
狂気を言葉で示すこと
今週のおうし座は、つまらない常識の代わりに物語の言葉で身を包んでいこうとするような星回り。
セルバンテスの『ドン・キホーテ』の主人公ドン・キホーテは、寝るのも忘れて騎士物語を読みふけった結果、みずから諸国を遍歴する騎士になりきって、さっそうと冒険に出かけていく。そこでは、平凡な道端の旅籠は銀の尖塔が立ち並ぶお城へと様変わりし、巨人の群れに見立てられた風車は槍を向けられる。
物語の言葉はときに現実の社会とぶつかっていくための強力な武器となり、生きる糧にもなるのです。
あなたもまた、まず妄想や想像力を手だてに自分なりの冒険を試みていくといいでしょう。
今週のふたご座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
ぬかるみの底で
今週のふたご座は、普通なら何も感じとれないほどかすかな兆しを目いっぱいすくいとっていこうとするような星回り。
『春泥にゆきなやみたる杖をつき』(緒方句狂)という句のごとし。耳の聞こえない聾の俳人は昔からそれなりにいましたが、失明で視力を失った盲の俳人は数も少なく、その意味で作者は目が見えないゆえの句作の困難を乗り越えてその道を開いた貴重な先駆者のひとりと言えます。
彼はみずからに与えられた常闇の世界でただ立ちすくんでいる代わりに、まったくもって心許ない道行きを一歩一歩杖で確かめながら、その体感を言葉で紡ぎ、それを命としていったのでしょう。
あなたもまた、自身にとって生きがいとなるモノやコトを直に感じ取っていくことができるはず。