「きれいなクローゼットを維持するには、毎日の動きに耐えうる“システム作り”が大切なんです」と語る佐藤さん。スタイリストならではの合理的な収納術を参考にしてみては?
魔法なんてない 腹をくくることが大事
「明らかにスペースに合っていない量の服をきれいに詰め込むことは誰にだって難しい。だからまずは“いらない服を捨てる”ということから始めてみて。
私のクローゼットの中は今着る服だけ。不必要なものはないか定期的にチェックして、この服はもう体をきれいに見せてくれないな、と思うようなものは処分しています。
何も行動せず勝手にクローゼットがきれいになる魔法はないので、着ない服がなくなりすっきりしたら、そこからは腹をくくって行動するのみ。
クローゼットがごちゃつく原因は、どこに何があるのかをきちんと把握できていないから。私は決して難しいことをしているわけではなく、アイテムが見つかりやすいよう一つひとつに居場所を作り、着たらもとの場所に戻しているだけ。
アイテムごと、色ごとなどきちんと仕分けすることで、着たい服が見つからず探しているうちに散らかることもなくなるはず。チェストの中も、ひとつ取り出したらほかがくずれることがないようにシステムを構築すれば、整理された状態を簡単に維持することができます」
1.収納 7つのルール
【ルール1】同じ種類のアイテムは見渡せるようにかけられるものはすべてかける
「持っているアイテムをひとつ残らず把握することが、クローゼットをカオス状態にしないための第一段階。同じ種類のアイテムをすべて一度で見渡せるように、よほど伸びる素材でもない限りニットもパンツもハンガーにかけて収納しています。
たたんであるものとつるしてあるものが混在しているのは絶対にNG。積んで収納する人もいると思うけど、それって下のものを取ると上がくずれて意外とストレス。
やる気を出せば誰でも一瞬はきれいな状態に片づけることができると思いますが、最も重要なのは毎日のスタイリングに耐えうる状態を維持すること。ラックにすべてがつるされていたら、着たいアイテムを探している間にごちゃごちゃになることもありません」
【ルール2】かける順番はアイテム別→色別
「まずはボトム、トップス、とアイテム別に分けて、そこから色別に並べています。
たとえば服を選ぶとき、着たいパンツが決まっていたらそれに合わせたいニットの色は2、3色にまでしぼられているはず。もしくは今日は黒でシックにしたいとか、色を基準に探すことも多いと思います。色別につるされていれば、着たいアイテムを一発で見つけ出せます」
省スペースなMAWAハンガー
同じスペースでも普通のハンガーより2、3倍の枚数がかけられます。アーチがなだらかなので形崩れ知らず!
お手入れグッズもかかせない!
着用する前にスチーマー。毛玉が目立ってきたら電動毛玉とり。どんなにおしゃれな服でも、きれいな状態でないと素敵に見えません
【ルール3】バッグは収納グッズ活用でひとつ1部屋制度に
「バッグのコーディネートは服よりも選択肢が多いから、実は服と同じく手持ちのものをすべて見渡せる状態にすることが大切。私はハンギングラックをバッグ入れとして活用。ボックス型に仕切られていて、1部屋にひとつバッグを入れることができます。しっかりスペース分けされているので、つぶれたり形崩れしたりする心配もありません。使うものを取り出してまたその場所に戻すだけ。ものの居場所がはっきりするので、整理整頓も簡単です」
【ルール4】ごちゃつきやすいチェスト収納は仕切りを搭載してくずれない&数も管理
取り出しもスムーズ
「チェストの中だけは最後までいい方法が見つからず悩んでいましたが、ネットでこの仕切りを見つけた日から私の収納は完璧に(笑)。サイズがたくさんあるので、自分のチェストの幅に合ったものを選べます。一つひとつが自立してくれるから、Tシャツ一枚取り出してもほかがくずれることはなし。そして大事なのは、この仕切りに入る数以上のものを持たないこと。新しいものを買ったら古いものは捨てる。そうすればごちゃつきとは無縁になるはず」
下着や小物用も
「週に1回は必ず洗濯するんだから、下着は必要枚数しか持ちません。迷子になりがちなハンカチもぴったり収まります。仕切りに収まる数しか持たないというシステムを作れば、誰だって簡単にきれいを維持できるんです」
【ルール5】ジュエリーだけは“アマゾネス”でもOK
「ジュエリーだけはおばあちゃんになってもつけるビジョンがあるので、無法地帯を許しています。昔買ったふざけたものも、白髪になったらまた似合うかな?と思ったり。そもそも収納場所をとらないから、問題なし!」
【ルール6】ベルトは一カ所に丸めてまとめる
「つるすよりも省スペース!」
「ひとつ取ったらほかがついてこないように丸めて、かごの中にまとめて収納。ただ丸めただけではほどけてしまうのでバックルで固定を」