「いっぱい食べてほしい」という母の願いに反して、食に興味が薄いウチの子…。そんな悩みに向き合うため、今回は実際に子どもの偏食や少食で悩んでいた読者のみなさんのアイデアを、“食べない子専門のカウンセラー”・山口健太さんの解説つきでご紹介します!
専門家がアドバイス!子ども目線の「お弁当の作り方」
無理して「しなくていいこと」がこんなにあった!
その1.映えなくていい
—大事なのは、映えよりも“食べなじみ”があること
凝ったことはできないので、このレベルをアップデートすることなく3年間維持しました。埋めることと赤黄緑の配色だけ気をつけています。毎回冷凍食品も使うけれど、一品は自分で作るのがマイルール。実際娘は完食できるようになったので間違っていなかったのかな、と。
―海老原美緒さん(6歳女の子ママ)
その2.嫌いなものは入れない
—お弁当で苦手な食べものを克服しようとしないで
面倒くさがりな性格のため、食べやすい状態で詰めています。ひと口サイズの肉巻き、卵焼き、ウインナーの他、すき間埋めにはパスタなどの好物を!栄養バランスは、気休めかもしれませんが、ごはんに海藻を加えて。
―塚本万智さん(7歳男の子、3歳女の子ママ)
普段は偏食なのですが、お弁当箱に入れると途端に食べるようになりました。食べたことのないものにはそもそも手をつけないので、あくまで好きなものが中心です。大好きな絵本に卵焼きが登場するので試しに入れてみたら、大好きなおかずのひとつになりました。
―桃井真由さん(3歳・0歳男の子ママ)
その3.お箸はいらない
—うまく使えないタイミングで使わせるとお弁当への気力が失せることも
超偏食の息子。ラップに包んだおにぎり、卵焼き、タコさんソーセージor唐揚げ、ブロッコリーのマヨ焼きが定番メニュー。一応スプーンとフォークも入れますが、本人が好きな恐竜のピックを刺してカトラリーなしでも食べられる工夫を。
―佐々木陽子さん(6歳男の子ママ)
その4.朝作らない
—力の抜けたマインド&子どもの感覚に合わせるのが大切
娘はザ・子ども向けのおかずよりも、居酒屋メニューが好き。前日の夜ご飯に作った焼き鳥や枝豆、フライドポテト(焼きさつま芋)をお弁当に入れています。枝豆も串に刺せば食べやすく楽しいし、一石二鳥。おにぎりだけは、サッと握ります。
―竹中紘子さん(3歳女の子ママ)
その5.いっそ箱に入れない
—ヒーロー感&特別感!なかにはまわりのみんなと違う?と感じる子も
ホームベーカリーで前日に一緒に作った惣菜パンを袋に入れてお弁当に。前日のパンなら衛生的な心配もないし、アスパラなどの野菜も自然と食べてくれる。自分で作ったものなら!という息子心も。いろんな気持ちを満たせる気がします。
―小野真希子さん(6歳男の子ママ)
その6.ぎっしり詰めない
—食べられるものなら全部食べたい気持ちに寄り添って
“完食できる量”を目指していました。栄養バランスやビジュアルはいったん気にしない。食べることに興味がないので、いっぱい入っているとそれだけでやる気を失ってしまう気がしたんです。細巻きは定番。お弁当の“圧”を減らすような詰め方を意識していました。
―西原章さん(7歳女の子ママ)
食べ方にムラがあったので、“詰め方”で息子の好みを探りました。例えば、おにぎりは丸く握り幅をとり、おかずは横置きするなど、隙間は一見埋まっているけれど実際の量は少ない、という風に。食べるようになってきたら、おかずを縦置きにして、量を増やしました。
―小野真希子さん(6歳男の子ママ)
子ども目線で考えた時に、お弁当の時間が楽しみになるのが最優先。お弁当で挑戦しなくていいんです。親目線では、とにかく無理をしないこと。少食・偏食さんは親が心に負うダメージも少なからずあるので。力を抜いて作ったほうがお互いに気持ちのやり場があると思います。
山口健太さん
一般社団法人 日本会食恐怖症克服支援協会代表理事。食べない子専門のカウンセラーでもある。