ここまで「1.貯蓄計画を立てる」「2.家計を見直す」ふたつのステップを見てきました。計画が描けたとして、大変なのは実行することです。たとえば「毎月3万貯める」「2年後までに150万円貯める」と決めても、家族の協力なしにはなかなか実現できません。
夫婦で一緒に計画を立てて、収入アップの方法やお金の管理の仕方を話し合い、認識を合わせておくのはもちろん大切です。
さらに、子どもに家計をオープンにするのも実はおすすめです。進路によっては奨学金が必要だったり、親の働き方を変える必要があったりするなど、様々なケースが考えられるからです。
子どもに「こんなにお金がかかる」という伝え方はプレッシャーになるかもしれませんし、希望する進路への準備に集中してほしいのが親心です。それでも、親も教育費の捻出のためにやりくりをしていると伝えることで、子どもの意識に変化が生まれるかもしれません。家族というチームとして、「お互いに役割を果たそう!」と思えるのではないでしょうか。
さらに、親のお金の使い方を子どもに伝えることは、「何を大事にしているのか」を知ってもらうことにつながります。
教育費以外の日々の生活の中で、「できるだけ安く買いたいもの」や、反対に「お金をかけてもいいもの」があるはず。親のお金の使い方を見せることは、「メリハリをつけて家計を管理しよう」という親側のモチベーションにつながるでしょう。さらにこうしたノウハウは、子どもがいずれ自立し、自分でお金を管理するようになった時にも、役に立つはずです。
家族で協力しながら、子どもの選んだ道を応援できるよう家計を作っていきましょう。
教育費は大きな金額であるがゆえに、目に入ると不安ばかりが募ってしまいます。まずは「いくら・いつまでに必要か」を可視化することで、月ごとの貯蓄目標を作ってみましょう。「これならできそう」という目標を毎月達成することが、不安をやわらげてくれるでしょう。
※出典:日本政策金融公庫 令和3年度「教育費負担の実態調査」