江ノ島電鉄長谷駅から徒歩6分ほど、由比ヶ浜通りを一歩入った閑静な場所の一画に、2024年6月にオープンした「鎌倉 北橋」。長谷のランドマークとして知られる旧加賀谷邸を改築した空間で、玄蕎麦とシングルオリジン珈琲を味わえるお店です。鎌倉散策でわざわざ訪れたくなる、開放的で居心地のよい空間も魅力です。
歴史感じるレトロモダンな建物
閑静な住宅街の一画に佇む「鎌倉 北橋」。白とパステルグリーンの洋館と日本家屋が融合するレトロな建物です。
洋館は明治後期に建てられた、景観重要建築物「旧加賀谷邸」で、長谷のランドマークとして愛され続けてきました。そんな「旧加賀谷邸」を重要建築物保存の取り組みの一環として再生し、2024年6月19日に「鎌倉北橋」としてオープンしました。
陽射しがたっぷり入る、昔ながらの造り
敷地内の小路を抜けると風情ある古民家風の建物が現れ、白い暖簾をくぐると、そこは別世界。期待に胸が膨らみます。
案内された食事処は畳間の開放感ある空間。陽射しが差し込む明るい空間の中で、居心地よく過ごせます。
全面が窓になっていて、縁側の席は四季折々の自然が広がる庭園を独り占めできるのも贅沢ですね。
こだわりの手打ち蕎麦を、五感で味わう
ここでは「玄蕎麦(殻付きの蕎麦の実)」から製粉された手打ちの蕎麦をいただくことができます。
全国各地の厳選した農家から季節に合わせて仕入れ、時には店主自身が蕎麦畑を訪れて収穫することもあるそうです。「鎌倉 北橋」の蕎麦は素材にこだわるだけでなく、石抜きから製粉まで全ての工程を店内で行い「自家製粉」しています。豊かな蕎麦の香りや喉越しも感じられて、本格的な蕎麦を味わうことができます。
店主の北橋悠人氏は、渋谷「雷庵」、下北沢「打心蕎庵」などの名店で腕をふるった蕎麦職人。鎌倉の地で蕎麦のお店を開くのは北橋夫婦の念願だったそうです。
十割蕎麦を堪能できる、豊富な会席メニュー
ランチは4種の会席メニュー(2,800~6,300円)から選べます。
コースの中の蕎麦は、益子産の十割蕎麦でコシのある食べ応え。付け合わせの紫大根おろしのクセになる辛みも丁度よく、満足感を得られます。
季節の天ぷらや前菜盛り合わせも
そのほか、季節の食材を使った天ぷらや前菜盛り合わせなど、ゆったりとしたペースでいただけます。
また平打ち蕎麦が入った「釜揚げそば」は香り高く、蕎麦湯とともに贅沢に堪能。
うつわや箸などの食器や盛り付け方も美しく、まるで高級料亭にいるかのような気分になります。他にも、出汁巻き卵などの一品料理も幅広く揃っていて、色々な料理を楽しめる蕎麦会席コースは、特別な日の利用にピッタリですよ。
ドリンクメニューも豊富
ドリンクメニューは日本酒や焼酎、ワイン、スパークリング、ソフトドリンクなど多くが国産のもので用意されていました。口当たりの良いグラスにそそがれるビールは、天王洲アイルにあるT.Y.HARBOR Breweryで醸造されているクラフトビールだそうです。繊細な料理の風味とも相性よく、どなたでもお飲み物と一緒に楽しめます。