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美しい空間で味わうアメリカのお菓子とコーヒー。神田「ディルコーヒーパーラー」

旅行・おでかけ

文筆家・喫茶写真家の川口葉子さんが、神田にある「DILL Coffee Parlor」を紹介します。

喫茶ライターがナビゲート。日常のアクセントとなる街角のサードプレイス/DILL Coffee Parlor

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喫茶ライターの川口葉子です。本記事でご紹介するのは、2024年3月に神田のビジネス街にオープンしたスペシャルティコーヒーとアメリカの焼き菓子のお店「DILL Coffee Parlor(ディルコーヒーパーラー)」。
約200年前のインドの木材を用いた素晴らしい扉をみつけたら、店内へどうぞ。さらなる驚きが待ち受けています。

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重厚な木製カウンターが存在感を放つ1階フロアと、インド製アンティークタイルが床を彩る2階フロア。なんて広々とした美しい空間でしょう!

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風格あるアンティークの調度品と、薄ミント色のパントンチェアなどミッドセンチュリーの家具が組み合わされ、独特の魅力を醸し出しています。

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この場所は以前は高級イタリアン、その前は会員制のラウンジとして使用されていました。扉や床、家具などの圧倒的な存在感を放つアンティークはラウンジ時代の遺産を活用しており、そこにミッドセンチュリーの家具を新たに加えることで、クラシカルすぎず親しみやすい、街角のコーヒーショップにふさわしいテイストに仕上げました。
カウンターで輝くKees Van Del Westen社のエスプレッソマシン「Slim Jim」とGoat Story社のコーヒードリッパー「GINA」のスタイリッシュでメカニカルなフォルムも、元のままでは壮麗すぎるインテリアを日常のカフェへと中和させるのに一役買っています。

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ラテやコーヒーのおいしさはもちろんのこと、早くも好評を博しているのがアメリカの香り漂う焼き菓子たち。この日は、DILL Coffee Parlorマネージャーのレブランク玲央さんが祖母のネーナさんのレシピを受け継いだという「NYチーズケーキ」(600円)と、「Dark Arts Coffee」のコーヒー豆を使った「コールドブリュー」(650円)をいただきました。
レブランクさんの父はアメリカ・ボストン出身で、母のネーナさんから教わった昔ながらの大切なホームメイドケーキの味を息子に伝えたのです。その味をベースにパティシエが工夫を凝らした一品は、濃厚ではあるけれど重すぎないクリームチーズの風味と、土台のグラハムクラッカーのサクサクした食感が混じりあい、舌の上でとろけるおいしさ。

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そしてこのカフェのもう一つの大きな魅力が、バリスタとしてカウンターに立つレブランクさんのホスピタリティです。
ブルーボトルコーヒーなどに勤務してコーヒーの奥深さを知ったというレブランクさん。今後もよりおいしい一杯のために研鑽を続けていきたいが、コーヒーはあくまでも人と人が交流するためのツールとしてとらえている、と話します。お客さまとの快活で笑いあふれるやりとりを聞いていると、神田の街と人を愛し、大切に関係を育んでいこうとする姿勢が伝わってきます。
「小学生の頃から見ていたアメリカのTVドラマ『フレンズ』に登場するカフェ『CENTRAL PERK(セントラルパーク)』に憧れを抱いていました。“サードプレイス”を体現したあのカフェのような場所になれれば」(レブランクさん)

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「ボストンの名物料理はクラムチャウダーですが、祖母はよくタラのチャウダーを作っていたそうです。ディルはチャウダーのいいアクセント。何気ないハーブですが、DILL Coffee Parlorも日常生活のディルのような存在になりたいと思っています」
その言葉通り、店内の光景はラテとケーキを楽しむ女性からノートPCに向かうビジネスマン、のんびり休憩するシニアのご夫婦まで多種多様。日常にアクセントが欲しくなったら、とびきりのサードプレイスに立ち寄ってみませんか。

DILL Coffee Parlor

所在地
東京都千代田区神田錦町 2-4-6 ワダビル1、2F
最寄駅
小川町

本記事内の情報に関して
※本記事内の情報は2024年07月22日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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