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[出産・育児のお守り本]VERYライターが子育て中に読んだ小説&エッセイ<10選>

出産は“すべてが奇跡”と胸に刻んだ1冊

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この場所であなたの名前を呼んだ

加藤千恵 著(講談社) 1,485円

産休に入り、いよいよ出産間近というときに手に取った小説。NICU(新生児集中治療室)を舞台にしているため、「これから出産という時期に読むと不安になるかな」とも考えたのですが、杞憂でした。母親の「強さ」はもともと持っているものではなく、少しずつ補強されていく強さであること、出産にまつわるすべてが奇跡の積み重ねであることを痛感し、どこか割り切ったような落ち着いた気持ちで出産に臨むことができました。

<内容紹介>

日々、命の重みを実感する場所、NICU(新生児集中治療室)。赤ちゃんが健康に育っていくことも、無事に生まれてくることも、すべてが奇跡。与えられた人生は、1 分 1 秒でも無駄にできない大切なもの。当たり前すぎて誰もが忘れてしまいそうなことに、NICU という命の場所に身を置いたことで気付かされた 7 人の物語。

“我が子との日常”の尊さに気付く1冊

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そんなふう

川内倫子 著(ナナロク社) 2,530円

まだお腹も膨らむ前の妊娠初期のころ、たまたま本屋さんで出会った一冊です。ぱらりとめくると、美しい写真とことばが優しくて、これから待っているであろう子どもとの日々が楽しみで仕方なくなりました。そして、あっという間に過ぎていくであろう我が子との日々を大切にしたいという思いとともに読了しました。

<内容紹介>

2016 年に妊娠・出産を経験し、約 3 年半にわたり綴られた写真家・川内倫子さんの、自身の世界の変化と子や家族へのまなざしがおよそ 80 点に及ぶ写真とともに綴られた日記体のエッセイ。

超爽快!“モヤモヤ”が言語化され、まさにバイブル!

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自分で名付ける

松田青子 著(集英社文庫) 682円

産後、自分の中でも消化できていないモヤモヤを抱えていたときにVERYで紹介されているのを見て、即購入。授乳中に寝てしまった息子を膝に抱えたまま読み切りました。妊娠・出産・育児にまつわるモヤモヤをこれでもかと言語化してくれているので、読むだけで救われる。母親というよりも「保護する者」として、我が子の人生を一時的に仮どめしているだけ、という考え方にも共感しました。産後のママにもれなくおすすめしたい一冊です。

<内容紹介>

“母性”じゃなくて、私の気持ち。子育て中に絶え間なく押しよせる不安、違和感、感動、不思議。それらを自分だけの言葉で名付け直す、最高に風通しのいい育児エッセイ!

“良い子”の定義って? 忘れたくない大切なこと

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わたしの良い子

寺地はるな 著(中公文庫) 726円※文庫版(単行本もあり)

最初に読んだのは妊娠するずっと前。妊娠・出産後に改めて読み直しました。自分が考える「良い子」が、「大人にとっての(扱いやすくて)良い子」にはなっていないか、我が子と向き合うときに忘れたくない視点を教えてくれる小説です。子育て中に「良い子にしてよ!」と声を荒らげそうになった時は、この小説を思い出しています。

<内容紹介>

31歳独身、文具メーカーの経理部に勤める椿は、出奔した妹の子ども・朔と暮らすことに。毎日の子育て、さらに勉強も運動も苦手で内にこもりがちな朔との生活は、時に椿を追いつめる。自分が正しいかわからない、自分の意思を押しつけたくもない。そんな中、どこかで朔を「他の子」と比べていることに気づいた椿は……。

“保育園0歳4月入園”の背中を押してくれた一冊

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