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老後、お金に「困る人」と「困らない人」3つの違い

節約・マネー

老後の生活でお金に困らないようにするには、何に気を付ければよいのでしょうか。「老後2,000万円問題」も話題になったように、年金だけでは老後資金が不足する、という試算もあります。今回は、老後に「お金に困らない人」の特徴を3つ、ご紹介します。目の前の生活に精一杯で、老後のことを考える余裕はない……と感じている人も多いとは思いますが、今からでも意識できることをご紹介します。

教えてくれるのは……ウェルスナビ株式会社 小松原さん

働く世代が豊かさを実感できる社会をつくりたいという理念に共感し、ウェルスナビにセミナー講師として入社。これまでに、500回以上の資産運用セミナーに登壇し、参加者からの多くの質問にも答えている。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。

ウェルスナビ

お金に困らない人の特徴1:収入の範囲内で生活できる人

今は定年退職を迎えた後も、働く人は多いですよね。

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ただ、定年後に再雇用で働いても、現役時と比べると給与が下がる場合が多いのが現状です。定年後に年金を受給しても、やはり現役時と比べると収入は下がる人が多いでしょう。そのため、現役時と同じような生活を続けようとすると、「あれ、あんなにあったはずの退職金が……」ということになりかねません。

そこで、まずは退職後に「減る支出」と「増える支出」の整理をしましょう。

減る支出

60代は子どもが巣立ったという人もいれば、家を購入した人はローンを払い終わっているという人もいらっしゃるのではないでしょうか。その場合、家計を大きく占めていた教育費や住宅費の支出はぐっと減るでしょう。

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さらに仕事のための服などの被服費や交際費のほか、月々の給与から引かれていた厚生年金保険料や、健康保険料も減ります。

増える支出

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一方で、「増える支出」もあります。せっかく時間ができたのだから、ゆっくり余暇を楽しみたいというなら、趣味や旅行のための娯楽費は「増える支出」になるでしょう。
医療や介護にかかるお金も準備しておきたいところです。

このように、老後は支出項目が大きく変わってきます。退職後に収入がぐっと減ることを意識し、「自分は何にお金をかけたいのか」にメリハリをつけて、収入の範囲内で生活をする意識をもつことが大切です。

お金に困らない人の特徴2:長く健康でいられる人

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老後の資金のためにも「健康第一」です。健康でいることが、老後の収入を増やし、支出を減らすことにつながります。

まず、健康でいれば長く働き続けられます。今は60歳を超えて働いている人も多いです。国の統計によると、65〜69歳の50.8%、70〜74歳の33.5%が働いています(※1)。現役時代よりも少ない収入であっても、長く働くことでお金の余裕をもつことができるでしょう。

さらに、健康でいれば医療費も抑えられます。厚生労働省によると生涯に一人あたりにかかる医療費は約2700万円で、そのうち約6割は65歳以上にかかる費用となっています(※2)。国の制度があるので自己負担額は1~3割になるのですが、それでも高齢になるほど医療費がかかるようです。収入が減った中でも、医療費が家計に占める割合を減らせるなら、それに越したことはありません。

【参考】
(※1) 総務省統計局「統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-」(2023年9月) https://www.stat.go.jp/data/topics/pdf/topi138_02.pdf
(※2) 厚生労働省「生涯医療費」 https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/mieruka_2021.pdf

お金に困らない人の特徴3:リスクを抑えた資産運用を長く続けられる人

老後の生活費は貯金や月々の収入から、という考えの方も多いかもしれませんが、「資産運用をしながら取り崩す」という選択肢もあります。

老後のために、現役のうちから資産運用を始めてお金を育てていきます。まとまったお金を投資する必要はありませんし、すぐに利益を出さなければと焦る必要もありません。10~20年かけて、毎月少しずつ決まった金額を投資をしていくことがポイントです。

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そして、老後資金が必要になった段階で資産運用している金融商品を全て現金にするのではなく、必要なだけ現金にしていきます。残りは資産運用を続けます。

老後のために2000万円を貯めた場合でも、資産運用をしながら取り崩す場合と、そのまま現預金にしておくのとでは、資産寿命が大きく異なります。

例えば、60歳で現預金が2000万円ある人の場合。
資産運用せずに現預金から毎月7万円取り崩すと、資金が尽きるのは83歳。しかし、年率3%で資産運用しながら取り崩した場合は、101歳まで資産が残ります(※3)

ただ、老後は収入も減るので、リスクを抑えた運用をすることが肝心です。

(※3) 資産運用をしたケースは、60才0カ月から運用開始した場合です。税考慮なしで運用し、残高が10万円未満になった年齢を計算しています。単純化するため、年率3.0%で運用できたとしましたが、実際の資産運用においてはリターンがさらに大きなプラスになったり、マイナスになる可能性もあります。運用しなかったケースは、単純に資金を積み上げただけであり、金利等は考慮していません。

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