今週のさそり座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
妖怪的現象
今週のさそり座は、普通なら結びつき得ないようなもの同士を瞬間的に結びつけていこうとするような星回り。
『春星や湯屋から帰る修道女』(大津日出子)という句のごとし。
掲句では、「春星」をなんと「修道女」と結びつけるという斬新な取り合わせが試みられています。両者をつないだのは湯屋すなわち銭湯帰りのぬくもり。それは触覚的なしめり気であると同時に、言語感覚的な情緒とも言えるかもしれません。
あなたは、そうしたイレギュラーな交わりを積極的に作り出していくことがテーマとなっていくでしょう。
今週のいて座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
ドラえもんのポケットの中へ
今週のいて座は、合理的推論や直接的な感覚では捉えられない世界から響いてくるものを聞いていこうとするような星回り。
現代においては時間も空間も私たちがそこに結びついて生きている、というよりは、そこから疎外されて生きているような感じ、つまり時間、空間が人間にとって無情な存在であるという感じがますますしてきていますが、近代オカルティズムの母となったブラヴァッキー夫人は、それとはまったく異なる考え方をしています。
ブラヴァッキーにとって空間とは、空っぽな何かではなくて、力に満ちみちた実体であり、そこには宇宙的意志とも呼ぶべきものが働いている、と考えていた訳です。こうした考え方を踏まえると、空海が記憶力を高めるために「虚空蔵求聞持法」を修行したことの意味もまた分かってきます。
あなたもまた、何らかの仕方で“宇宙的な意思疎通”をはかっていくことがテーマとなっていくでしょう。
今週のやぎ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
正直太郎
今週のやぎ座は、下手に格好つける代わりに、まっすぐにジタバタしていこうとするような星回り。
『雪とけてクリクリしたる月よ哉(かな)』(小林一茶)という句のごとし。
考えてみると掲句をつくったとき、作者はすでにアラフォーでした。江戸時代の50代はもはや人生の晩年も晩年。その後52歳で結婚して家をかまえ子供をもうけていきましたが、この頃はまだなかなか思い通りにいかない現実に対する焦燥感を募らせていたはず。そんな中で認めたくなくともみずからの老いを認めざるをえないことへの嘆きと抵抗とが、先のぎこちなさとして出たのかもしれません。
あなたもまた、こんな風にだんだん素直になっていく自分を受け入れていきたいところです。