isutaでは今週も、SUGARさんが贈る週間占いを配信。
2025年上半期の占いも公開しているので、ぜひ併せてチェックしてくださいね♡
今週のおひつじ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
人間みの再発見
今週のおひつじ座は、心に染み入る対話へとそっと誰かを誘いこんでいこうとするような星回り。
人はだれしも、MBTIであれ親や友達からの過去の言及であれ、何らかの形で自分をキャラづけしつつ、それとは別のところに「内なるもう一人の自分」を抱えて尊厳を保っていたり、それを自分でもあきらかにできずに悶々としていたりするものです。
逆に言えば、そうした深層にひそんでいる「内なる人間」はどうしたら引き出されうるのか。ロシアの文芸批評家ミハエル・バフチンは、そんな問いに対して「対話的に染み入るしか道はない」のだと言い、その具体例として、ドフトエフスキーの『白痴』という小説の主人公であるムイシュキン公爵が、「あばずれ女」扱いされている女性ナターシャに対して、話している場面を挙げています。
あなたもまた、みずから率先して「弱き者」や「変わり者」となって、誰かの心のすき間にするりとすべりこんでいくべし。
今週のおうし座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
ベランダ・夜道・月明かり
今週のおうし座は、目的と手段の連鎖のプロセスを外側に開かれていこうとするような星回り。
『春宵のやっと手ぶらとなる時間』(日隈恵里)という句のごとし。
春の夜に「やっと」訪れた「手ぶらなる時間」には、何かが達成されようとされまいと、役に立とうと立つまいと関係なく、ただベランダでボーっとしていたり、道を歩いているだけで存立しうるような豊かな意味と言うものが確かに存在するのだ。
あなたもまた、みずからを必然性の外へと連れ出してくれるような機会を得ていきやすいはず。
今週のふたご座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
光の影のはざまで
今週のふたご座は、安息と再生への祈りが込もった儀式を執り行っていこうとするような星回り。
日本でも「ねむれねむれ、母の胸に/ねむれねむれ、母の手に」の訳詩で親しまれている作品に、シューベルトが19歳のときに作曲した「子守歌」があります。いつ聞いても、どこか懐かしい気持ちになるメロディと歌詞なのですが、この歌の歌詞は2番になると唐突に雰囲気が変わります。
原詩の冒頭を抜き出してみると、「Schlafe,schlafe in dem süßen Grabe」。最初の「ねむれねむれ」は同じですが、最後の「Grabe」は「お墓」のこと。一文を直訳すると「この甘やかなお墓のなかでお眠りなさい」となります。
あなたもまた、自分自身のために子守歌を歌ってあげるようなつもりで過ごしてみるといいでしょう。