isutaでは今週も、SUGARさんが贈る週間占いを配信。
2025年上半期の占いも公開しているので、ぜひ併せてチェックしてくださいね♡
今週のおひつじ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
人間業ではない
今週のおひつじ座は、思考と感性が革まる生の歓びに、じゃぶじゃぶ浸かっていこうとするような星回り。
『少年や六十年後の春の如し』(永田耕衣)という句のごとし。
ここでは「12歳の少年」と「72歳の老人」は60年という歳月の流れにも関わらず、同じ春を生きている。それは超時代的な笑いを誘発する驚くべき発見であり、思考と感性とが革まる際に湧き上がる創造的快感への浸り=生の歓びに他ならなかったはず。
あなたもまた、そうあるのが「当然な美しさ」ではなく、「ありえない美しさ」をみずから捕まえにいく姿勢を強めていくべし。
今週のおうし座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
自叙伝のたとえ
今週のおうし座は、自分がいかに歴史に近づくべきかということに意を払っていこうとするような星回り。
寺山修司は自叙伝である『誰が故郷を想はざる』のなかで、アルコール中毒だった父親との数少ない記憶として、寺山修司は夜に2人でした「汽笛あそび」をあげています。
かつて哲学者のルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインは、「私たちの判断、概念、反応を決めるものは、今何をしているかという個々の行為ではなく、人間のありとあらゆる行為が詰まった無秩序な喧噪全体である。すなわち、何らかの行為を目にする際の背景である」と述べました。おそらく、寺山にとっては父と2人だけで共有した「夜汽車の轟音」こそ、彼の「背景」であり、自叙伝の素描だったのでしょう。
あなたもまた、魂の生ける告白の世界(=歴史の世界)を比喩を通して、もの語っていくべし。
今週のふたご座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
見上げた空を横切っていくもの
今週のふたご座は、失われた呼び名を改めて声に発していこうとするような星回り。
『蛇穴を出れば飛行機日和也』(幸田露伴)という句のごとし。冬眠から覚めた穴から出てきた蛇が空を見上げ、上空に機影を見つけて「飛行機日和(びより)だな」とつぶやいた。ついそんな想像をしてしまう一句です。
確かに、長いトンネルを抜けるような心持ちで表に出てきた者の目をとらえるのは、あたりの景色や同じ目線の誰かなどでなく、よく晴れた日の抜けるような青空でしょう。
あなたもまた、自分だったら何日和と言うか、考えながら過ごしてみるといいかも知れません。