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[鎌倉・長谷]「鎌倉 北橋」で大正ロマンを感じながら味わう十割そばとスイーツ

2024年6月に長谷にオープンした「鎌倉 北橋(かまくら きたはし)」は、大正時代に建てられたという、鎌倉市の景観重要建築物の旧加賀谷邸(きゅうかがやてい)を活用した、そば店とカフェが隣接したお店です。入り口は一見してレトロな洋館のたたずまいですが、奥には日本家屋が連なっているという粋なつくり。手前の洋館ではコーヒーとスイーツを、奥の日本家屋ではそばをいただくことができます。

洋館と日本家屋が融合した歴史的な建物で穏やかなひとときを

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江ノ島電鉄長谷駅から6分ほど歩いた甘縄神明神社(あまなわしんめいじんじゃ)の参道脇にたたずむ「鎌倉 北橋」。周辺は鎌倉のゆるやかな空気が漂い、お店に入る前から風情たっぷり。鎌倉駅からは徒歩20分強なので、散歩がてら訪れるのもいいですね。

入り口から見ると白い壁にエメラルドグリーンの差し色がモダンな洋館ですが、奥には日本家屋が隣接しています。この建物は大正時代に建てられたと伝わる、鎌倉市の景観重要建築物の旧加賀谷邸を改装したものです。

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入り口には「蕎麦」「珈琲」の二つの看板があります。洋館と日本家屋は室内で繋がっているのですが、入り口は別。そば店は左側の入り口から、コーヒーとスイーツが楽しめるカフェは右側の入り口から入りましょう。せっかく来たからには、どちらも楽しみたい!ということで、今回はそばを食べてから食後のコーヒーを楽しみます。

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ちなみに洋館に続く右側の入り口に向かうと大きな庭があり、この庭からは「鎌倉 北橋」の外観全体を見ることができます。写真の左側の洋館がカフェ、右側の日本家屋がそば店。背後には山もそびえたち、豊かな緑に囲まれた気持ちのいい空間です。これは、旧加賀谷邸の造りをそのまま生かしたもの。

幕末の開国後に盛んとなった洋風の別荘建築ですが、戦後の開発における取り壊しや震災により、いまだに残っているものは希少。旧加賀谷邸は、数少ない保存されている建物のひとつだそうです。

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まずは、そば店に入りましょう。左側の入り口に向かうと洋風な雰囲気はすっかり消え、日本家屋の風情が漂います。奥にあるのれんをくぐったところが、そば店の入り口です。

どこか懐かしい雰囲気の日本家屋で繊細な自家製そばを味わう

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そば店は、どこか懐かしい温かみのある日本家屋。築100年の歴史が感じられる一方で、整えられた内装には新しさも感じます。それもそのはず、窓や床などの一部は当時のまま残しつつも、現在の耐震基準に合わせてリノベーションされているから。古木と白木のコントラストが素敵な空間です。手前には8畳の和室、障子で仕切られた奥には10畳の和室があり、そこに客席が設けられています。

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日本家屋らしい縁側があり、ここにも客席があります。庭の緑を見ながらそばを味わえる人気の席なので、空いていたらラッキー!

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全面ガラス張りの窓からは心地のいい光が差し込み、そばを待つ間もぜいたくで穏やかな時間を過ごすことができます。

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「ゆばとうふ」1850円

店主のおすすめが、こちらの「ゆばとうふ」のそば。そばと豆腐という、お店がこだわる二大巨頭が味わえるメニューです。「鎌倉 北橋」のそばは、「玄そば」とよばれる殻付きのそばの実から製粉された手打ちのそば。「玄そば」は全国各地の厳選した農家から季節に合わせて仕入れています。さらに全ての工程を店内で行う「自家製粉」で作られるという徹底ぶりです。

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添付のつゆをかけていただく

そばにこだわる「鎌倉 北橋」では、冷たいそばを食べ比べできる「もり 食べ比べ(二産地)」1850円、「もり 食べ比べ(三産地)」2700円というメニューも。季節によって産地が変わるため、いつでも初めて出合う味を楽しむことができます。取材時は埼玉の三芳町、長崎の五島市福江島、長野県の乗鞍高原の三つの産地から仕入れたものがあり、今回いただいた「ゆばとうふ」には、長崎の五島市福江島の十割そばが使われていました。食べ比べてみると、味わいの違いに驚かされるとか。今度は食べ比べもしてみたいものです。

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お待ちかねの実食。そば粉100%で作られた風味豊かな十割の風味が口いっぱいに広がり、鼻から抜けるそばの香りがたまりません。少しザラリとした、十割そばならではの口当たりも楽しめます。どこか懐かしさのある日本家屋の雰囲気に身を置き、庭を見ながらいただくそばは、格別です。

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「鎌倉 北橋」では昼会席のメニューも。「さくら」2800円、「あじさい」3300円、「かえで」4800円、「ひいらぎ」6300円の4種類です。大切な記念日のランチなどに、ぜひ利用してみたいものですね(ランチタイムでの予約不可)。

食後は隣の洋館でコーヒーとスイーツを。心地よい余韻に浸る

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そばを堪能したら、お次はカフェへ。一度お会計をすませ、そば店を出て再び「蕎麦」「珈琲」の二つの看板がある場所へ。「珈琲」と書かれた右側の入り口に向かいます。カフェの入り口は、洋館の扉。思わず写真を撮らずにはいられない建築美です。脇に少し見える日本家屋も、粋な風情を醸し出しています。

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