今週のさそり座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
真の意味でのリロード
今週のさそり座は、対的で限定的な時間の代わりに、循環的で永遠の相の下にあるような時間に触れていこうとするような星回り。
たとえば、「定年」だとか、「おばさん(ババア)」だとか、そうした相対的で限定的な「時」を生きることがない者にとっては、少なくともそういう「時」以外の「時」に触れている者にとっては、やはり相対的で限定的な新しさには意味がありません。
つまり、新しさを不可能にするもの、すなわち、永遠(に感じられるもの)、大きな生命の循環(サイクル)、あるいは、そうしたものによって地上にもたらされるすがすがしい風といったものだけが、本当の意味で新しいと言えるのではないでしょうか(語源的に「新」という漢字は神さまの意思によって選ばれた特別な木を新しく切り出すことの意)。
あなたもまた、すでに使い古されてしまった「時」の使用に、身をもって反旗を翻していくことがテーマとなっていくでしょう。
今週のいて座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
記憶と先祖
今週のいて座は、言葉や感覚を通して過去と現在とを結びつけていく喜びや驚きに心打たれていくような星回り。
『東京に名の谷多し爽かに』(高橋睦郎)という句のごとし。
掲句の「名の谷多し」という言い方には、ただ谷が多いという客観的事実を述べるだけでなく、そうした近代以前の痕跡や記憶が失われずに都市空間の中に点在していることへの驚きと感慨が込められているのでしょう。
あなたもまた、自分が暮らしている土地やよく通っている街の歴史や由来について掘り下げてみるといいかも知れません。
今週のやぎ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
俳人の目をもって
今週のやぎ座は、「物語」や「運命」以前の「あっ!」に執拗に立ち返っていこうとするような星回り。
なにか「あっ!」と驚くことが起きた時、私たちはしばらくのあいだ自分の身に起こった出来事をどう捉えていいのか分からず、困惑してしまうことがあります。そして、そうした混乱状態に我慢できずに、目の前の事態をさっさと「単なる偶然」か「起こるべく起きた必然」のどちらかに帰着させようとしてしまうはず。
前者の連続は精神に非常にストレスになりますから、どうしても私たちは後者に傾きつつ出来事を“解釈”しがちで、それが「最近何も変わったことがない」という心理へと繋がったり、それが集積して「いつまでも政治が変わらない」という話になったりしていくのだとも言えます。
あなたもまた、そうした「読み替え」が自然に起きてくるまで、「偶然」やそれがもたらす「驚異」ないし「困惑」を、下手に飼い馴らそうとせず、あえて放置していくだけの我慢強さが問われていくことでしょう。