朝晩の冷え込みを感じるようになる秋。体が冷えやすく、なんとなくだるさや疲れを感じやすい季節です。そんなときにおすすめなのが、やさしい甘みとみずみずしさを持つ「カブ」。実(根)・葉・茎のすべてを食べられるカブは、栄養バランスに優れた野菜です。丸ごとみそ汁に入れることで、秋の体を内側から整えてくれますよ。
カブの根(白い部分)
胃腸を整え、体の内側からポカポカに
カブの白い部分は根にあたり、消化酵素(アミラーゼ)やカリウム、ビタミンCが豊富です。
アミラーゼは胃腸の働きを助け、食欲不振や胃もたれをやわらげてくれます。
また、カリウムは余分な塩分を排出し、むくみの改善にも役立ちます。
夏の間に冷たいものをとりすぎて疲れた胃腸をいたわるサポートをします。
カブの葉
「粘膜や肌」と「血流」をサポート
カブの葉は、β-カロテン(体内でビタミンAに変わる栄養素)やビタミンC、鉄、カルシウムが豊富。
これらの栄養素が粘膜や肌を守るのに役立ちます。
鉄は貧血を防ぎ、血流をスムーズにする働きも。
冷えやすい秋の体にうれしい緑の部分です。
カブの茎
体を整える名脇役
カブの茎には、食物繊維やビタミンC、カリウムが含まれています。
食物繊維は腸の働きを整える助けとなります。
葉と根をつなぐ茎は、まさに「体のバランスを整える」名脇役です。
カブの丸ごとみそ汁(調理時間:8分)
カブのやさしい甘みとコクが味わえる、秋にぴったりの一杯です。
丸ごと使うことで、栄養バランスも自然と整います。
材料(2人分)
・小カブ(葉付き)……1〜2個
・しめじ……30g
・みそ……大さじ1と2分の1
・水またはだし汁……2カップ
作り方
1. 下準備
しめじは小房に分け、カブの根はいちょう切り、茎と葉は4cm幅にカットする。
2. 煮る
鍋に水としめじを入れて火にかけ、沸騰したらカブの根も入れて3分ほど中火で煮る。
3. 仕上げ
茎と葉も入れ、1分ほど煮たら火を止め、みそを溶かして器に盛る。
やさしい甘みの「根」、栄養たっぷりの「葉」、全体をつなぐ「茎」。それぞれの働きが合わさることで、秋の体に必要な“整える・温める・めぐらせる”をサポートします。
スープやソテー、浅漬けなどにも丸ごとカブを活用して、季節の変化に負けない体づくりをしていきましょう。