デザートにチョイスしたのは旬の「マンゴーのタルト」。器は先ほどの谷津田さんの角皿の色違いです。色味が異なるだけで雰囲気はガラッと爽やかに一変しますね。自家製のパイ生地、カスタードクリームにマンゴーが合わさり、甘みと酸味が効いた夏らしい味わいでした。
生姜とはちみつと米飴を合わせた「あめゆ」は、ベネチアグラス作家・永井煌晟(ながいこうせい)さんのコップでいただきました。華奢ながら味わいのあるガラスのコップが、見た目にも涼を感じさせてくれます。
中庭の柔らかいやさしい光のもとで、こだわりの器でいただく食事はとても贅沢なものでした。
「メニューとして新商品を出すことも大事だと思うんですが、僕は同じ時期に同じ味を出すことも大事だと思っているんです。『そろそろあのケーキの時期だよね』と思い出してもらいたい。親に手をひかれて来ていた子どもが大人になったときにまた来てくれて『小さい頃に親とこれを食べたんです』と言われたい。味の記憶として、記憶の片隅に残るお店でいたいですね」。
夏のイチ押しドリンク「オーガニックハーブティーレモネード」はテイクアウトも可能。
中庭と食材とで季節を感じながら、作家さんの器でいただける風味豊かな料理。味の記憶を求めてまた訪れたくなること必至です。ぜひみなさんも足を運んで、そんな心地よいひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。
次回はどんな素敵な器とごちそうに出会えるのでしょう。
乞うご期待。
うつわ&カフェ かくしち
住所:東久留米市中央町2-1-34
営業時間:11:00~18:00(ランチタイム11:00~15:00)
定休日:日曜日、第1・3月曜日
取材・文 / 西巻香織 撮影 / 真田英幸