「何か想定外のことが起こるとすぐに慌ててしまう」「仕事でミスしたとき、その対応に振り回されることが多い」……そんなときでも焦らず冷静に対処する、仕事のできる人でありたいと思いませんか? この記事では、冷静な人の特徴と冷静沈着な人になる方法について、心理コーディネーターの織田隼人さんに解説してもらいました。
織田隼人(心理コーディネーター)
困ったときやピンチのとき、ほかの人が焦るようなことがあったときでも、冷静な人は淡々と対処して問題を解決に導いてくれたりします。
こういう頼れる冷静な人は、どんな考え方をしているのでしょう? そしてどうすれば自分も冷静に判断できる人になることができるのでしょうか?
みんなに安心と信頼を与える冷静な人になる方法を見ていきましょう。
冷静な人の特徴や心理とは?
ピンチにも動じない、冷静な人には冷静でいられるためのいくつかの特徴があります。
普通の人が焦るような状態であっても、焦らずにいられるような「何か」があるのです。
その焦らない、動じない、そしてクールに対応できる「何か」をチェックしてみましょう。
(1)ピンチについてすでに想定済みである
みんなが焦っているような状態でも、冷静でいられる人はピンチの状態について「想定済み」のことが多いです。
すでにこういう事態が起きることを自分の脳内でシミュレーションしていて、その際にどのように対処すべきかが頭の中に入っているので、ほかの人とちがって焦らずに行動できます。
自分の中で準備が終わっているため、焦らないという状態を作り出せているのです。
(2)修羅場に慣れている
これまでの人生でいろいろな修羅場を乗り越えている人も、冷静な人が多いです。
ほかの人が焦っている状態であっても、冷静な人から見ると「あれに比べれば、これくらいはそれほど大変な状態じゃない」と判断でき冷静に対応できる、というわけです。
たとえば、さまざまな会社でいろいろなプロジェクトに参加してきた人などは、小さな問題があったとしても「まあこれくらいなら、あのときみたいに対応すれば解決できるな」というように、今までの経験を生かせます。
修羅場慣れしていることで、ほかの人から見れば焦るような状態でも、冷静な人からするとただのちょっとした問題のひとつとして捉えられるのです。
(3)開き直っている
大きなミスを引き起こしたときでも「起きてしまったことは仕方ない。いまできるだけのことをして、次同じミスをしないように気をつけよう!」というように開き直って対処する人も冷静であることが多いです。
いろんな問題が起こったときに「やれるだけのことをしたら、あとはくよくよしない」というように気持ちを切り替えることで楽になるので、あえて開き直っている人も多いです。
(4)客観的な視点を持っている
常に客観的にいろいろな問題や出来事を捉えている人も冷静になりやすいです。
自分から見たら大変な状態であっても、客観的に見たら「なんとか対処できること」「自分以外の人を味方につければ乗り越えられる」「上司に協力を求めればいい」などという判断もできます。
客観的に見られる人は、自分だけの判断ではなくあらゆる対応策がとれるので、焦らずに冷静に行動することができます。
(5)話す前や行動する前に考える癖がついている
焦って話したり、焦って行動したりすると、より混乱してしまうことがあります。
一度混乱すると、混乱がおさまるまで焦った状態となり、まわりに迷惑をかけてしまうもの。
冷静な人は話す前や行動を起こす前に少し立ち止まって、「これを話したらどうなるかな」「この行動をとっても大丈夫かな」というように考えます。
そして考えながら冷静さを取り戻していくので、適切な対処をすることができます。