この秋は自分の新しい魅力を引き出せるカラーメイクにトライ! 「MAQUIA」11月号の『神崎 恵の恋させる瞬間 美容劇場』では、深まる秋にふさわしいクラシカルな表情を神崎さんが提案します。
神崎 恵 Megumi Kanzaki
mnuit主宰。美容家としての活動の他、累計122万部を超える著書の執筆をはじめ、雑誌の撮影やトークショー、セミナーなどで全国を飛び回る日々。また、4月に発売になった『この世でいちばん美しいのはだれ?』(ダイヤモンド社)も好評で、現在は次の著書の執筆活動に入り、ますます多忙を極めている。
秋を楽しむメイク
秋色を大胆に使い、 これまでとは違う自分にときめく
恋に落ちる、恋に落とす。今までいろいろな場面での恋に効くメイクの話をしてきたけれど、今回はちょっと角度の違う「大切な話」をしておきたい。恋に効く。と考えると、ついつい向かう相手は外側にいると思ってしまう。景色やシーンにできるだけフィットして、自分がより綺麗に可愛く見えるメイクであること、そして相手にもそう思ってもらえる、相手に寄せた顔がゴールになる。でも今回提案したいのはその真逆。「自分にもう一度恋をする、自分のためだけのメイク」。だれに向けたものでもなく、だれかの声を気にするでもなく、ただ純粋に自分にときめくためにメイクをする。
ひとは大人になるごとに、自分ではないだれかの目や声を気にして服を決め、メイクを決め、行動を決めるようになるように思う。自分にときめくことより、だれかに合格点をもらうこと、「こう見せたい」を優先するメイク。それはもちろん間違いではないことで、女性としてその感覚をもつことは必須。でもときに、気持ちを満たすメイクをして自分にときめき、自分に恋する日をつくりたい。自分にときめくことができてこそ、だれかの心をときめかすことができるから。
そんな自分に恋する日、これからの季節が絶好の恋日和。なぜなら、コスメやファッションの色ががらりと、深く濃く鮮やかに変わる季節だから。太陽の色や街の景色、いろいろなものがドラマティックでちょっと切ない風味を帯びるこの季節は、女性をさらに美しく見せる。
秋色のアイカラーはまぶたに憂いを、深い色のルージュは、放たれる言葉までドラマティックなものに変える。例えば、深くぬくもりを秘めたブラウンのルージュ。それだけで洗練感と今っぽさ、あたたかな女っぽさを纏える特別な色。目元は思い切って色と色を広げてみる。鮮やかな色やどきっとする色の組み合わせが、この季節の空気のにおいや陽の色に美しく調和する。秋こそ大胆に自由に美しく、削ぐことは忘れて加えることで魅せるメイク。自分に恋することを楽しもう。
主役にしたい色からのせる法則で 普段と違うしゃれた顔に
自分に恋するメイクに有効なのは、いつもとはちょっと違う顔になれるメイクや、いままで挑戦したことのない色。そして「今」を感じる旬の色や質感。今年であれば、ブラウンや山吹色のルージュや、グレイやバーガンディのアイカラー。一見、難しそうな色ではあるけれど、数あるトレンドカラーの中でも、つけやすく、似合いやすい。そして「しゃれた綺麗なひと」に見える色。
新しい色に挑戦するときには、ベースメイクを終え、眉毛を描いたら、まずはその新しい色から顔につける。アイカラーならアイメイクが先。ルージュなら、リップメイクが先。それに合わせて他のパーツをバランスをみながらメイクすると、失敗知らず。
神崎流・美人レシピ
今秋、断然気になるチェック。目元の色を堂々と楽しみたい日は、大柄のチェック×トップスにも秋めいた色を投入したい。洋服をワントーンで無難に仕上げると、ときめきも半減しがち。
上まぶたはパールがきいたオレンジを大胆にのせ、下まぶたのキワは深グリーンでキリッと仕上げたアイメイク。潔く色を重ねた分、唇には主張はするけど控えめな印象のブラウンを選択。
a
パーリィなオレンジは二重幅より広めに、指でラフに塗り広げる。トーン タッチ アイズ 14、
b
下まぶたのフレームに沿って、深みのあるグリーンを細く引く。同 09 各¥3700/SUQQU
c
程よく抜け感のあるブラウンは、唇の輪郭通りに直塗り。ルージュ エッセンシャル シルキー クリーム リップスティック 05 ¥3600/ローラ メルシエ ジャパン
色が主役の秋メイクには、ストレートニュアンスのまとめ髪でモードさを感じさせたい。顔周りの髪は残し、襟足の下めでひとつ結び。後頭部を中心に髪を引き出して柔らかさをプラス。
MAQUIA11月号
モデル・メイク・文/神崎 恵 撮影/花盛友里 ヘア/赤羽麻希〈joemi by Un ami〉 スタイリスト/松島 茜〈io〉 構成・文/若菜遊子(MAQUIA)
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