桜といえば春を代表する花のイメージが強いですが、実は秋から冬にかけて咲く桜の花もあるのをご存じでしょうか。愛知県豊田市の小原地区には秋に咲く四季桜があり、可憐な白い桜の花が里山を彩る美しい風景を楽しむことができます。秋ならではの紅葉と桜を一緒に見られる稀有な風景は、一度見たら忘れられない風景ですよ。
執筆者:村田 博之
愛知県・小原で秋から冬に咲く四季桜の風景を見てみませんか?
小原地区・川見四季桜の里にて、四季桜と紅葉の見事なコラボレーション!(2013年11月30日撮影)
桜の花が一面に咲き誇る風景は春を代表する風景の一つですが、実は桜には秋から冬にかけて咲く花もあるのをご存じでしょうか。
十月桜、冬桜、不断桜(ふだんざくら)などの種類があって、珍しい季節に桜が咲く風景が楽しめることから観光名所となっている所も多いのです。
今回は秋から冬にかけて咲く桜の風景の中から、愛知県にある小原(おばら)の四季桜をご紹介します。里山を美しく彩る真っ白な四季桜と秋ならではの紅葉が加わった風景は、一度見たら忘れることができない風景ですよ。
秋に満開を迎える小原の四季桜
小原地区・川見四季桜の里にて。11月になると四季桜が里山を埋め尽くす風景が見られます(2013年11月30日撮影)
四季桜が咲く風景が楽しめる小原地区(Googleマップ)は、愛知県豊田市の山間にあります。豊田市の中心部から車で1時間ほど離れており、岐阜県との県境にもほど近いです。
マメザクラとエドヒガンが掛け合わさったことで生まれたとされる四季桜(2016年11月13日撮影)
四季桜とは、小さな花を咲かせるマメザクラと長寿で知られるエドヒガンが掛け合わさったことでできたとされる桜の品種で、秋と春に花を咲かせますが、秋の方がはっきりと花が咲いた状態を見ることができます。
小原地区では、四季桜が地区の木として大事に育てられていて、11月を迎えると里山のあちらこちらで四季桜の花が開きます。その数は地区全体で1万本にも上るとのこと。
柿ケ入遊歩道にて、四季桜と紅葉(2016年11月13日撮影)
里山には四季桜以外に紅葉の木もあるので、紅葉が色づいた時は可憐な四季桜の白い花が埋め尽くす中に鮮やかな紅葉がアクセントを添えるというここだけの素晴らしい風景を目の当たりにすることができますよ。
四季桜と紅葉の鮮やかな風景を楽しみましょう!
和紙のふるさとにて、四季桜と紅葉(2013年11月30日撮影)
それでは小原の四季桜と紅葉のコラボレーションに出かけましょう。
四季桜が広がる風景は、小原地区の7箇所(小原ふれあい公園、市場城址、和紙のふるさと、柿ケ入遊歩道、川見(せんみ)四季桜の里、前洞の四季桜、大洞の四季桜)に点在しています。また100年以上の樹齢を誇る前洞の四季桜は1本だけで、若干開花時期がずれています。
小原ふれあい公園にて、四季桜と紅葉(2013年11月30日撮影)
それぞれの箇所は0.5kmから3km程度離れていますので、バスで来られた方はハイキングを兼ねて歩くのも良し、四季桜が見頃となる11月の土日祝日だけ4箇所を巡回する四季桜ぐるりんバスを活用するのも良いでしょう。
川見四季桜の里にて、里山の中から四季桜と紅葉(2013年11月30日撮影)
豊田市中心部から一番奥に位置する川見(せんみ)四季桜の里では、里山を四季桜が覆い尽くす絶景が見られます。
急坂の遊歩道を歩いて数分で四季桜が咲く里山に登ることもできますので、お天気が良ければぜひ上まで上って見下ろしてみて下さい。紅葉と四季桜が混ざった風景は見応え十分ですよ。
桜と紅葉が同居する小原の四季桜をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
四季桜は例年だと11月いっぱい、紅葉の見頃は例年だと11月中旬から下旬です。少し行きにくい場所ではありますが、素敵な風景を堪能することができますので、ぜひ小原の四季桜と紅葉を楽しんでみて下さい。
小原の四季桜へのアクセス
地図:Googleマップ