尊敬される人になりたい、と願望を抱いたことはありませんか? 謙虚であったり、仕事ができたり……。尊敬される人の共通点はなんなのでしょうか。元外資系勤務でさまざまな実績を積んできたコラムニストのトイアンナさんが分析します。
あなたは、職場で尊敬できる人に出会ってきましたか? その中に「人生のモデルにしたい」と思うほどの人はいたでしょうか。
長年仕事をしていて、なおかつ運がよければ「尊敬できる仕事の先輩」を超えた、人としてロールモデルにしたい人に出会うことができます。
今回は、そうして尊敬される人に共通する10個の特徴を、ヒアリングをもとに集めました。
尊敬される人の10の特徴
(1)尊敬される人は、目下に謝れる
「ごめん、俺が間違ってた」「わたしが違ったの、ごめんなさい」と謝れる人は、尊敬されます。
逆に「決して謝れない人」はたとえ偉業を成し遂げても、尊敬を集めることができません。目下に謝れる人は、最後に味方を得て支えられるリーダーとして尊敬されます。
(2)尊敬される人は、「器の小ささ」を認める
尊敬される人は、「自分の器の限界」をよく知っています。ですから人に嫉妬したら、嫉妬している自分を認められます。
「俺、どうしても泣き落としに弱くてさあ……」「わたしって、締切までズルズル仕事伸ばしちゃうんだよね」と弱みを自分から語るリーダーは、むしろ尊敬される人となります。
(3)尊敬される人は、責任を最後まで負う
仕事で最後に尊敬される人は、誰かの失敗を請け負うリーダーです。「好きにやってこい、責任は取るから」と言ってくれる上司のもとでは、部下は生き生きと働けます。
逆に軽蔑されるリーダーは、最初こそ自由にさせているのに、失敗すると「あれは部下のせいで」と罪をなすりつける人です。尊敬される人は、態度を変えません。
(4)尊敬される人は、楽しい仕事を選ぶ
尊敬される人は、自分が心から楽しめる仕事を選びます。動機は自分の正義を達成するためでもいいですし、「とにかくモテたい」でもアリ。
ただ、尊敬される人は共通して自分が心から「ここにいて楽しい!」と思える仕事を選んでいます。だからこそ、責任を負う場面や厳しい局面も乗り切れるのです。
(5)尊敬される人は、情報をオープンにする
部下やチームに「今、これをさらに偉い人と話し合っているんだよね」と共有できる上司は、隠し立てする上司より尊敬されます。
部下やチームが警戒しなくなり、互いに情報を共有しやすくなるからです。
リーダーは「悪口を除いたすべての情報」を見せることで、チームに信頼を示します。そして、チームからも信頼されるのです。
(6)尊敬される人は、悪口をうまく処理する
尊敬される人は、信頼されるがゆえに他人の悪口大会にも巻き込まれます。ですが、そこで悪口のグループには参加しません。
反対しても「グループ」から嫌われますし、賛成すると自分が悪口の渦に巻き込まれる。
ここで、尊敬される人は「その気持ち、わかるよ」と共感“だけ”します。共感は悪口に加担しませんが、グループの信頼を得られるからです。
特に自分より偉い人が放つ「好き・嫌い」の話は出世を左右しますが、そこを上手にかわせるのです。悪口を上手にいなすのは、尊敬される人の大きな特徴です。