視野が広い人は成功する、と聞いたことがあります。でも、なぜ視野が広いといいのでしょうか? そもそも、視野を広げると言われても何をすればいいのでしょう? そんな疑問に、就活生向けのセミナーも開催している人気コラムニスト・トイアンナさんが明快に答えてくれました。
視野を広げたほうがいいよ、と周りに言われるけれど、具体的にどうすればいいかわからない……。そもそも視野って何? とお困りの方へ。
実際に相談を受けた就活生の視野を広げることで、初任給を200万円ほど上げた筆者が、視野の広め方を案内します。
視野が広いってどういうこと?
視野を広げたほうがいい、と漠然と指導されることがあります。
ですが、若い頃に年を取った自分が想像できないように、「視野が広くなった自分」を今の段階で想像するのは難しいものです。
ざっくりと申し上げると、「視野が広い」とは、ものごとを大局から見られることを意味します。
例えば、あなたが将棋を始めたとしましょう。
最初は「飛車ってなんだっけ? 銀って後ろにも動かせるんだっけ?」と、駒の配置を学ぶだけでパツパツになるあなたも、数年後には対戦相手の強さがわかったり、さまざまな勝ち方を考えられるようになるはず。
このように周りや複数のやり方が見えている状態を、視野が広い、と言います。
視野が広い人の3つの特徴
「視野が広い人」ってそもそもどういう方か、まずは見ていきましょう。
(1)社会と自分をリンクさせる
仕事において、視野が狭い人ほど「職場の人が好きか・嫌いか」だけで動いてしまいがちです。
好きな人だから、いい仕事を回してあげる。嫌いな人だから、大事なメールも転送しない……なんて人が、典型的な視野の狭い人です。
逆に、視野が広い人は「この会社にとってのメリットは何か」という視点で仕事を回します。
さらに視野が広い人ならば「社会をよりよくするために、この会社は何ができるだろうか。ひいては、自分はどう力になれるか」といった、「社会全体―会社―自分」の規模で物事をとらえます。
(2)「いま偉いだけの人」に媚びない
視野が狭い人は、よく「現時点で偉い人」に媚びます。そうすることで、いまの職場環境を居心地よくしたいからです。
ですが、視野が広い人は「これから偉くなりそうな人」「これから自分を引き立ててくれる人」へ融通を図ります。長期的なメリットを想定して、身のふり方を考えるのです。
(3)視野の狭い人を優しく切り捨てる
自分は視野が広い……と、思いたいだけの人は、視野が狭い人を公でバカにします。「好き嫌いでかわいがる後輩を決めるなんてバカみたい」といった悪口を言ってしまうのです。
視野が広い人は、視野が狭い人も会社に必要だと理解しています。
そして、視野の狭い人が「あの人キライ」と悪口を言っても、笑顔で受け止めます。
悪口に参加はしませんが、会社で居心地よく働いてもらうために、視野の狭い人のガス抜きをしてあげるのです。
一方、心の底では視野の狭い人を切り捨てているため、怖いとも言えます……。
視野が広いと変わる3つのこと
では、視野が広いと何が変わるのでしょうか。