(1)年収が上がる
シンプルに、視野が広い人ほど出世しやすくなり、年収が上がります。新卒採用ですら、視野の広さは年収にかかわるのです。
志望動機を言葉にするのでも「社員の人柄に惹かれました」という学生より「私が作りたい未来はこうです。御社のビジョンは私が作りたい未来の世界と合致しています」と視野が広い学生のほうが、幹部候補に選ばれるからです。
(2)人間関係のストレスが減る
視野が広いと、嫌いな人が職場にできても「これも全体から見れば●●に過ぎない」と、大きな視点からものごとを理解できます。
その結果、嫌いな感情に支配されず、ストレスをためにくくなります。
(3)失敗が怖くなくなる
視野が狭い人は、「失恋」「クビ」などひとつの失敗で、人生が丸ごとだめになったかのような誤解をしがちです。
しかし、視野を広く持てる人は失敗しても「人生という長い道のりで、ひとつの失敗はいくらでもリカバリできる」と考えます。
アメリカの作家であるカーネギーの名言「失敗は成功の母」の通り、失敗を成功までの過程として受け止められるのです。
視野を広げる3つのトレーニング
いま、視野が狭いなあ……と自覚している方。または、視野を広げたほうがいいとアドバイスを受けた方は、視野を広げるトレーニングをしてみましょう。
(1)破天荒な体験談を聞く
視野を広げる手っ取り早い方法は「いろいろな人生のパターンを知る」ことにあります。周りから自分が想像できないような、人生経験を聞きましょう。
例えば私が最近聞いたのは「一族全員が起業家の家庭」「高卒ひきこもりから、大学に入らず、いきなり大学院を受験して院卒になった人」「覚せい剤で逮捕された人の懲役体験」などです。
成功体験だけ聞いても、視野は広がりません。失敗談から信じられない話まで、幅広く話を聞いてください。
(2)ノンフィクションの本や映像で知見を広める
本の中でも特にノンフィクションの本は「周りにいない人の経験を知る」いいチャンスです。
私は中学生のころ『ワイルド・スワン』を読み、戦争・革命・飢饉・経済自由化と、めまぐるしく変わる中国で強く生きる女性の物語に衝撃を受けました。
そのほか、本が苦手な方には、事実をもとにしたドラマや映画がおすすめです。
Netflixで見られる『ナルコス』はいくら警察が努力しても麻薬取引を止められない苦悩を学べます。映画『ソーシャル・ネットワーク』からは成功を求める者が、親友と争う覚悟も必要だと知らされます。
ぜひ、身近なノンフィクション作品に触れてみましょう。まずは月1冊、月1本の作品から始めてください。