モヨウ替えコンサルタントの三木智有です。今年の夏は例年に比べて家で過ごすことが多そうですね。家族で時間がとれる今が、家族のステージに合わせた模様替えのチャンス!
ネックになりがちな大型家具の移動
モヨウ替えのご提案をしていて、「どういう手順で進めたらいいかわからない」というのはよく聞かれることです。
大きな家具の買い替えは結構大変ですよね。
例えばベッドやソファなどの場合は、新しく買った家具のお店が下取りをしてくれることもあります。
そうしたときは、あまり考えなくてもいいのですが収納家具の場合は自分たちで全部やらなくてはいけないこともあります。
では、どのようなことに気をつけてやれば失敗せずにモヨウ替えできるでしょうか。
これにはちゃんと正しい手順があります。
① 新しい家具を入れるスペースを確保するように配置換えを”先に”する
② 空いているスペースに新規家具を搬入する
それでは、詳しく説明していきます。
新しい家具を入れるスペースを確保するように配置換えを”先に”する
「TVボードを新しく買い替えたよ!」という場合はべつに迷う必要もなく、古い物を処分して、新しいTVボードが届いたら設置すればいいでしょう。
でも、モヨウ替えをするときって、それに伴って他の家具も配置換えをしたりすることが多いもの。
そうすると、「新しい家具が来たらそこに収納できるから、新しいのが来てから動かした方がいいかな」などと色々と考えてしまいがちです。
でも、ほぼ100%のケースにおいて結果的に正しいのは「配置換えをしてから、家具を搬入する」という順番です。
新しい家具が届いていないときから、その家具を置くことができるスペースを開けておきます。
「でも、古い家具を先に捨てちゃったら中に入ってた物とか、置く場所に困るし」
というのもNG。届いたら収納するのですから、全部出してしまいましょう。ダンボールなどに仮入れしておいてもかまいません。
古い家具を先に捨て、新しい家具配置に他の家具も移動させて、それから新しい家具を迎え入れるのです。
ただし、例外もあります。
それは家具を組み立てるスペースが全然確保できない場合。
たとえば、使っていない洋室にベッドを移動して寝室として活用することにしたとします。
その洋室には大きな本棚も置きたい。
だけど、ベッドを移動させてしまうと本棚を組み立てるスペースがなくなっちゃう。リビングで組み立ててから移動しようと思うと、廊下を曲がれずに入れられない!
そんなときは、お部屋で本棚を組み立ててから、ベッドを移動するのがいいでしょう。
このような例外を除いて、基本的には配置換えを先にしてから、新しい家具を迎え入れます。
家具の移動は、ちょっと手間をかけるだけで楽になる
古い家具を処分するのって、意外と大変です。
パパの力をかりて、気合で持ち上げて! とがんばったら壁に当たって傷つけちゃった、なんてことはザラにあります。
重たい家具を運ぶときは、どんなに力自慢であっても楽に運べるように少しだけ手間をかけましょう。
力を見せつけるよりも、安全に丁寧に運ぶほうがずっとありがたいですから。
・中身はとにかく出す!
横着しないで、ちゃんと中身を出しましょう。ここでいう中身とは、収納されている物だけでなく、引き出し(空っぽでも)や棚板などのことも指します。
重厚な木家具ほど、これらの重さがバカになりません。
・扉はテープでちゃんと止めよう!
運んでいる最中に扉がバッタンバッタンしてたら邪魔でしかたありません。扉が開いてしまわないようにガムテープなどでしっかりと止めるようにしましょう。
・上置、下台などはできれば分解する
食器棚や大きな本棚などは、上下にわかれる家具もあります。ドライバーなどが必要だとついそのまま運んでしまおうと挑戦しがちですが、四の五の言わずに分解しましょう。分解の手間を考えても圧倒的に楽になります。
・重たいときは無理に持ち上げようとせず、毛布などを敷いて引きずる
どうしても重たい場合は、無理に持ち上げると怪我や家を傷つける原因になります。無理するくらいなら、毛布やタオルケットなどを家具の足などにかませてひきずってあげましょう。
家具移動専用のアイテムなんかもホームセンターに行くと売っていますから、そういうのを使うのも手です。
ということで、大きな家具のモヨウ替えのコツでした。
安全に、効率的に、モヨウ替えを終わらせてしましましょう!
三木 智有
初の著書『家事でモメない部屋づくり(ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)』が7月17日に発売された。