働き方が変わると、生活リズムはどうしても乱れがち。特に昼夜逆転生活はなかなか抜け出せないものです。そこで、今回は心理カウンセラーの桑野量さんに昼夜逆転生活を直す方法を教えてもらいます。
最近では、テレワークをされる方も増えてきたのではないでしょうか?
朝の通勤時間のストレスが減るなどメリットがある一方で、テレワークゆえのデメリットも感じられるかもしれません。働き方の変化だけではなくて、生活やプライベートの過ごし方も変化しているからです。
テレワークになって自由な働き方ができるようになりましたが、時間や通勤などの制限が無くなったことによって、生活のリズムも狂ってしまった方もいるでしょう。
そこで今回は、テレワーク中に起こりやすい出来事として、「昼夜逆転」になってしまった生活リズムの直し方についてみていきます。
昼夜逆転生活はデメリットだらけ?
まずは、昼夜逆転によって引き起こされるデメリットを確認しておきましょう。気持ちの浮き沈みなどにも昼夜逆転が影響している場合がありますよ。
(1)ストレスを抱えやすい
生活が昼夜逆転することで、自律神経が乱れてしまいます。
自律神経は、内臓の働きや代謝、体温などをコントロールするために24時間働き続けています。この自律神経が乱れてしまうと、体内のバランスも崩れて、すぐイライラするなどのストレスを抱えやすくなります。
(2)体の疲れが取れにくい
生活のリズムが狂ってしまうと、当然睡眠の質も下がってしまいます。睡眠中に体は疲労を回復するようにメンテナンスしているのですが、睡眠の質が悪いと疲労回復がうまくできなくなります。
(3)仕事に支障が出る
(1)、(2)で述べたことが原因で、仕事にも支障が出ます。完全に自分一人で作業ができるのならまだいいですが、締め切りに間に合わない、打ち合わせを失念してしまうなんてこともあり得ます。
(4)太りやすい
日中に活動する生活に比べて、夜型生活は1日の活動量も減少してしまいます。よって、同じような食生活でも消費されるエネルギーが変わってくるので、太りやすくなってしまうことがあります。
(5)集中力の低下
人間は、決められたリズムで生活することで、集中力を維持することができます。
したがって、メリハリの無い生活を送ると、ここぞという時に集中力が発揮できず、低下した状態でダラダラと仕事をしてしまうようになります。
どうして昼夜逆転生活になってしまうのか?
私たちの体には体内時計というものがあります。その体内時計が1日の生活リズムを作っていて、昼間は活動的になり、夜は自然と眠たくなります。
特に人間は網膜から体内時計への直接の神経繊維連絡があるとされているので、朝日のような強い光を目から感じると、体内時計をリセットするといわれています。
したがって、昼夜逆転することで朝日を浴びなくなれば、自ずと夜型の生活になってしまうのです。
また、夜に眠れなくなる原因にはストレスも影響しています。
テレワークで1日中家にいることで体を動かす機会も減り、また人とのコミュニケーションも減ってしまいます。普段なら通勤で歩くことや仕事の合間に同僚と会話することでリラックスできていたのに、その機会がありません。
そのような理由から生まれるストレスをため込むことで、眠れないという状況につながることもあります。
体内時計が狂ってしまうこと、ストレスがたまってしまうこと、昼夜逆転の原因にはこの2つが大きく関係しているようです。